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マーケターとしてベンダーとして、一貫してデータの世界で生きてきた筆者による、思考と情報整理のためのメモ。

ただいま在宅勤務中

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今週は当方のオフィスフロアが閉鎖中のため、在宅勤務なのである。

会社としての節電対策で、ビル全体のクローズ日がいくつかと、フロア単位の輪番クローズ週が設定されているのだ。当方の担当製品である Lync を使えば自宅の PC で外線電話の発着信ができるし、SharePoint Workspace を使って当方所有のすべての PC の My Document フォルダーが常に同期されているので、特段困ったことは起きない。またルール上、稼働時間に連絡がつけばよいため、自宅にいる必要もないのだな。通勤の苦痛から解放され、息抜きも自由なので、実に快適だ。そして、実はこれで 3 週間会社に行っていない。完全なるモバイル ワークを実践中なのだ。

Week 1

最初の週は Microsoft Global eXchange (MGX) という社員総会への参加のため、アメリカはコロラド州のデンバーで過ごしたのである。

デンバーはロッキー山脈のふもとにある内陸の高原で、昼は暑くて夜は寒い。マラソン選手が合宿するような場所で、ちょっと空気が薄い。タクシーの運転手いわく、化学や兵器で成り立つ新しくて比較的平和な町らしいが、繁華街はイマイチ狭い。

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馬車とトロリーが通るメインストリート

そして例によってメシがマズい。カンファレンス会場ではランチボックスが配られたが、ターキーサンドやら、マッシュルームまですべて生のサラダやら、卵やらバナナやらクッキーやらがどっさりだ。もっとも残念なことにパンが決定的にマズい。いやになって一度近くのカフェで調達してみたが、パンのマズさに変わりはなかった。パンはやつらの主食ではないのか?どうやらアメリカ人は、食べきれないぐらいたくさん食べ物があることには価値を感じるが、味は二の次のようだ。キンキンに冷えた会場でも半袖短パンで平気な連中だから、食糧のほとんどを熱に変換して、温暖化に大いに貢献しているに違いない。あるいは単に皮膚も舌も感覚が XX になっているのか。両方だろう。唯一のフリーなディナーだった水曜日の夕方も 「メキシコ料理にハズレなし」 と根拠なく言い張る同僚に騙され、これでデンバーでのすべての食事がマズいことを確定させてしまった。当方はあまり物欲がない分、食事に高いモチベーションを持っている。相当に幻滅なのである。

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最終日は屋外コンサート会場でロック。オッサンにはそろそろ厳しい。
そしてまたもやディナーボックス。まじい。

「デンバーには全部で 300 台しかタクシーがないらしい」 というアメリカ人上司の話を聞いて帰りは早めにホテルを出たのだが、運転手に聞いてみたら 「そんなわけねえ、ウチの組合ですら 400 台あるぜ」 なんだそうだ。上司にも騙された。搭乗の 3 時間も前に空港に着いた揚句、さらに飛行機が 1 時間遅延している。手荷物しかなく朝早かったこともありあっさりゲートを通過、余計にヒマをもてあますことになった。幸い空港には G 社の無料 WLAN サービスがあったので、思わず使ってしまう。緊急時だからやむを得ない。当方は騙されただけで、決して悪くないのである。時差のせいでチャット相手はいないが、メールと書きものをこなす。持っててよかった Microsoft Office。Windows 7 DirectAccess で社内リソースへも難なくアクセスできたし、万全である。

Week 2

翌週は夏休み。デンバーからそのまま日本に戻らず、バカンスである。ビーチでも WLAN がつながったのでちょっとだけ仕事。これはこれで気分がいい。だが、持って行ったのが Lenovo の真っ黒なノートでどうも景色に合わない。よってだいたいは Windows Phone の海外パケホーダイで済ます。やはりビジネス用スマホは Exchange を覗けないと。Windows Phone 万歳である。あ、iPhone でもいいんだっけ?

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デンバーの反動でうまいものをあさりまくった結果、体重は 3 キロ増え、かつ、こんがり丸焼きになる。滞在中一度だけ、典型的なアメリカのチェーン レストランに行ってみた。マズくはないが、やはりすごいボリューム、やっぱり XX だ。絶対に小食とは思えないとても太った白人 3 人が席を立ったが、3 人とも Doggie Bag (持ち帰り用の袋、でも犬にこんな塩分の濃いもの与えちゃいかん) を持って立っている。君たちはいったいどれぐらい注文したのかね?しかし店の人いわく、Doggie Bag がその後どうなるかというと、意外にも翌日などにちゃんと食べる人が多いのだそうだ。今まで単なる偽善的ポーズかと思っていた。これは大変失礼した。

Week 3

そして今週は在宅である。来月からイベントもりだくさんだし、今期のプランもまだ一部頭の中なので、資料作成の時間に充てようと思っていたのだが、次々にオンライン会議が設定される。休みじゃないからもちろんメールも普通に来るし、そしてさっきから何だかやたらとチャットで話しかけられる。これでは普段と何ら変わりないではないか、見込み違いだった。むしろ忙しいぐらいである。先の 2 週間分の仕事が結構たまっているので、致し方ない。

自宅なので息抜きは自由なのである。集中力はそんなに長い時間続かないものだ。しかし昨日、我が家のケーブルテレビのセットトップボックスが壊れてしまったので、久々に平日昼のテレビを見ることになった。近頃話題のテレビ局にチャンネルを合わせてみたら、期待通りの韓国ドラマが流れていて逆に驚く。BS に変えてみると、ほかの局でも韓ドラのオンパレードではないか。おお、この話だったのだな。百聞は一見に如かずである。それ以外はテレビショッピングか煽り報道バラエティかサスペンス。うむ、早々にセットトップボックスを交換してもらうべきだろう。

Week X

在宅勤務の様子を報告してみようと書き始めたのだが、まだ続いていることもあり特にオチはない。しかしこれではキリが悪いので一応まとめてみたい。

来週以降は通常勤務に戻るわけだが、もともと打ち合わせなどが入っていない場合は当日在宅勤務などしていたので、当方としてはさほど変わらないかもしれない。直前でも上司に報告すれば在宅は許可されているのだ。ただ、当社のような外資系でも、当方のように何の臆面もなく在宅できるタイプと、なんとなく引け目を感じるタイプがいるのも事実であり、こういった強制的ルールを経ることで、皆の意識が変わって、よりワークスタイルの柔軟性が増していくのだろう、などと思う。少なくとも当方の往復出勤時間 2 時間近くが節約でき、その間リフレッシュなり睡眠なり生産的活動に使えるわけであり、とても健全だ。ぜひ経営にかかわる皆さんには、自社への導入をお勧めしたい。

そうそう、本当に全然関係ないのだが、当方の恩師 (元 BCG 代表の内田和成氏) が東日本大震災の被災地応援活動の一環として、チャリティ講演会を始められた。

Wsjplogo

ローランドベルガー会長の遠藤功氏はじめ、早稲田大学ビジネススクールの教授陣が交代で講演を行う。興味があればぜひご参加を。詳しくはこちらへ http://www.wsjp.org/project/lecture/about.html。勉強になって被災地支援にもなる。安全な一石二鳥なのである。

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