自社を簡潔にアピールするのは難しい
現在、自社の会社案内を新しく作ろうということで、検討を進めているのですが、こういうときに一番難しいのは「自社の特徴は要するに何なのか?」という点です。
もちろん、文章やスピーチで説明することは簡単です。
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当社には実現力があります。当社にしかできないゴルフ練習場向けチェインコンベアシステムのように、全く新しいメカを生み出すこともできますし、多くのインターネットプロバイダで困っていた高負荷環境でのDHCPサーバも完全自社開発で作り上げました。他が引き受けないような困難な開発を、当社の得意分野であれば「チャレンジしてできなかったら費用はいただかない」という条件で取り組めるくらい、得意分野での実現力には自信と実績があります。
IT業界では、長年多段下請け構造で、中小ソフトハウスは大手の下請け・孫請けの仕事を続けてきました。当社はニッチな分野かもしれませんが、他社が自力で実現できないようなことを解決しながら得意分野を確立してきました。数々のノウハウのうちの一部は自社製品として販売していますし、共同開発製品や特注品も数多く作り上げてきました。
自社開発へのこだわりは、実現のスピーディーさと完全なサポートを実現するためでもあります。
一方で、一般的に超大規模ネットワークシステムは中小企業ではそもそも触れる機会すらないかも知れませんが、当社はProDHCPをはじめとした技術提供と共に、超大規模ネットワークの現場にもパートナーとして同行し、超大規模ならではの技術的な難しさも経験しながら対応できる技術を生み出してきました。得意分野があるからこそ、多くの協業が生まれ、ノウハウも蓄積できるものです。
自社開発にこだわりつつも、自己満足に終わらず、本当に役立つシステムを生み出し、自分たちも、ビジネス・技術の両面から満足できるような仕事をするのが日本シー・エー・ディーです。
」
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なぜネットワーク分野にこだわっているかというと、ソフトウエア技術者はネットワークを苦手な人が多いからです。ネットワーク技術自体が非常に深い分野で、その分野にはネットワーク技術者がいます。ネットワーク技術者はネットワークの設計・構築を得意としますが、ネットワークプログラミングは得意とは限りません。プログラミングができてネットワークも理解している技術者はとても少ないのです。
さらに近年はプログラミング環境が変化し、便利な開発環境やミドルウェア、安全な言語などが主流となり、CPUやOSと密に連携しながら超高負荷環境で動き続けるようなプログラムを作る経験自体がなかなかできなくなってきています。
その一方で、インターネットの普及はスマートフォンなどにより爆発的に加速しており、システム面でも解決しなければならない課題はたくさんあります。しかも、今や社会インフラとなったインターネットでの障害は非常にリスクが高いという背景もあり、基本的には実績重視の分野なのですが、新しいビジネス要求も非常に多いので、どう実現するのかで困っているところも多いのです。規模の大きな仕事ではないことが多いので、儲けが大きいわけでもなく、障害発生時のリスクも大きいのでなかなかどこも手を出したがらないのがネットワーク関連のソフトウエアなのです。
もっとも、この話は後付けで、そもそもネットワークプログラミングを好きなメンバー達と好きでやっているから強いのですけどね。
」
と、推敲せずに書き殴ってもこんな感じにすらすら出てきます。実際にこんな感じの話をすると「ほう、それはすばらしいねぇ!」となるのですが、それは聴き手の反応を見ながら話をできるからなのですよね。パンフレットではそうはいきません。
「で、これを一言で簡潔にまとめると何?」となると難しいものなのですよねぇ。結局「自分で自分を上手に自慢するのは難しい」のと同じで、第三者に客観的に褒めてもらわないと良くわからないものなのかもしれませんね。
ということで、まだまだ試行錯誤は続くのでした・・・。技術的な難題を考えることより難しい気が。。