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保護者として何をすべき?子どもたちのSNSトラブルとネットいじめ

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「今朝まで元気にしていたのに、自殺だなんて信じられません」

「まさかあの子がそんなひどい事をしていたなんて!」

ネットでの炎上投稿や、青少年の自殺などの大きな事件が起きるたびに、そんな声を聞きます。

深刻なケースは人命に関わる事件にもなりうるいじめの問題。保護者としてはとても気になりますね。

被害者であっても、加害者であっても投稿トラブルやネットいじめ問題は当事者にとって大きな悲劇になることがあります。「自分の子供は大丈夫!」そう思っていてもいざ当事者となったら...... 考えただけでも恐ろしいです。

あなたのお子さんは、小学生ですか?であれば中学校に入るタイミングが一つの節目となる可能性があります。もうスマートフォンを渡してしまって、何をしているかよくわからないという方であれば、どうやって子どものネットの使い方を指導していますか?

保護者として、押さえておきたいポイントはどんなところなのでしょうか?

【1】先生方はSNSを使えないというギャップ

携帯やネットの使い方を「情報モラル」という科目で、小学校の段階から教育がなされていることをご存じでしょうか?

インターネットやガラケーの普及によって行われるようになった教育で10年前から始まりました。しかし最近急速に進んだ、スマホ利用の低年齢化や多彩なアプリ、サービスについていけているとは言えません。

先生方も、ほとんどの学校で服務規程によってSNSの利用は禁止されているケースが多く、子どもたちの間で起きているトラブルは、深刻な事態なって初めて明らかになることが多いのです。

子どもたちが友人関係で引き起こす問題は、スマホやネットだけの事ではありません。人への悪口、いじわる、仲間はずし、暴力などはネットに限らず常に発生しています。では、スマホやネットが使われるとどうなるのでしょうか?

<保護者として押さえておきたいポイント>

スマホやネットでは、モラルに反する行動を起こすハードルが非常に低くなります。面と向かって言えないことも、画面に向かっては抵抗なく書き込んでしまえます。また、文章力の未熟な子どもにありがちなコミュニケーショントラブル、誤解や行き違いもよく起きます。道具を使うスキルの問題です。

「きっと先生たちが何か指導してくれるだろう」

などと漠然とした期待を持っていませんか?

しかしSNSを使ったことのない人が使い方を教えるのは非常に難しいと言わざるを得ません。また、子ども同士の会話をチェックして指導することなど、業務上の制約から不可能なことが多いのです。

いじめや中傷になるようなスマホの悪い使い方は、日常的な友人関係でもやっていけないこと。

その教育は「保護者の役割、責任」であると言えます。

【2】子どもたちが大好きな言葉は「バカ」「シネ」「ぶっ殺す」

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SNSトラブルの大きな原因のひとつは「未熟な言葉の使い方」です。

子どもたちは、よくも悪くも、頭に浮かんだことをストレートに言葉にしますし、汚い言葉が大好きです。

特に小学生は、自分の感情や欲求にまかせて発言します。小学校34年生のいわゆるギャングエイジと言われる年代は、この傾向が最も顕著に出てきます。そのような子供たちにSNSを好きに使わせたら、いたずらし放題になるのは目に見えているでしょう。またSNSの場合、ちょっとふざけて発した言葉でも、書いた本人の意思とは関係なく相手を不快にしたり、傷つけたりします。

問題は、子どものスマホの中で起きていることを知るのは非常に難しく、子どもが孤立して一人で抱えて悩んでしまうこともあることです。

<保護者として押さえておきたいポイント>

小学生など書き言葉のスキルが不十分な子どもにSNSを使わせる際には、最初のうちは保護者とだけに限定しておき、十分に書き方の練習をさせるのが良いと思います。何も品行方正な言葉だけを書けということではなく、冗談や悪ふざけも含め保護者と楽しく使う中から「今の言い方はないんじゃない?」とか「ふざけすぎで不快です」などフィードバックをする機会が自然と出てきます。

これは中学生に上がった子どもたちにも起きます。友人との間でトラブルを起こさない使い方ができると確信できるまでは、必ず同じチャットグループに保護者が入ったり、定期的に書き込みをチェックするなど、大人の目がある状態においておけば、子どもに自制心が働きやすくなります。

そして、トラブルを起こさない使い方が習慣として身についてきたら、監視の目を緩めていけばよいのではないでしょうか?

【3】投稿してはいけないものを知らない、軽視してしまう

子どもたちのSNSトラブルの発端として最も多いのが「写真」の投稿です。写真を撮ってすぐに友達を共有する楽しみ方は、大人でもやっていることと思います。しかし、子どもの場合相手が嫌がっても無視して写真を投稿する、名前や学校を書き込んでしまうなど、相手が嫌がることをふざけ半分でやってしまうこともよくあります。

「こんな投稿したってなんてこと無いじゃない!ムカツク!」

楽しんでやっている最中に、行動を否定されると、逆に怒ったりもします。

家庭の事情や考え方で写真を撮られることが嫌いな人も沢山います。漫画や音楽、映像などの著作物の無許可投稿もやりがちです。

<保護者として押さえておきたいポイント>

著作権、肖像権、プライバシーについて、法律的なボーダーラインがどこにあるのか?モラルに反することは何なのかを、子どもの行動をチェックして指導することも保護者として必要なことだと考えます。

記憶に新しいものとして、外食チェーン店で、ちょっとしたおふざけ投稿で大炎上し損害賠償請求にまで発展した事件もあります。違法や不適切行為の写真や動画は投稿によってネット上の標的にされ、個人が特定されることもあります。問題を起こした個人に損害賠償を行う企業も出てきていますし、そうなると「ノリでやってしまった」では許されないことになります。

中高生では、相手が嫌がっているのに勝手に写真や動画を投稿してしまうトラブルが増加しており、肖像権やプライバシー侵害についてもお子さんに理解させる必要があるでしょう。

未成年者の裸の写真は送っても、送ることを要求しても犯罪になります。普段から撮影しない、させないことがとても重要です。

【4】誰かれ構わずSNSの友人を増やしたがる

SNSは本来、自分の親しい友人同士でつながり、楽しさや安心できる関係をつくるものです。しかしSNSのシステムは関係のありそうな人を機械的に探し、次々とつながりを拡張する仕組みになっています。

そのようなSNS利用のコツを理解していない子どもたちは、つながりの多さを追い求めがちです。

さらに承認欲求のを満たすためフォロワーの数、いいねの数などをステータスとしてひたすら追い求める子どももでてきます。

また、最近はネットだけの知り合いや、ネットで知り合って実際に会うことが、ごく普通のことになっています。昔の出会いサイトなどいかがわしいイメージのサービスは、マッチングアプリというものに置き換わっており、現在の大学生世代には急速に普及が進んでいるなど、数年前と様子が大きく変化しています。

<保護者として押さえたいポイント>

SNSには未成年者に成りすました大人、自分の欲望を満たすために幼い子どもたちに近づこうとする人も居ます。小学生の場合、相手を疑う事を知らないためターゲットになってしまうと非常に危険です。基本的にネットだけの知り合いとは会わないよう指導するのが安全です。

中学生から高校生にかけて交友範囲が広がってくると、ネットで知り合った同じアーティストのファン同士や、趣味の話で盛り上がって相手と会うなどの行動も出てきます。この欲求を頭ごなしに否定、禁止すると、親に黙って会いに行くなどの行動をとる子もいます。

もし、お子さんがそのような誘いを受けた時は、親としては相談してもらいたいところです。

日頃から、ネットには悪意のある人が必ず居ることを、お子さんとよく話し合って、ここぞという時に相談してくれる関係性をつくっておくことが大切だと思います。そして、お子さんがしたい事、親としての希望を出し合って、折り合える解決策を話し合うことができれば、子どもの危険回避能力が上がることでしょう。もし、許可する場合も安全のためにとる行動、緊急時の行動を話し合っておくことも大切です。

さあ、いかがでしたでしょうか?

学校の先生方に全てを委ねるのではなく、私たち保護者は、子どもたちが成人するまでに、

『ネットの危険から自分で自分の身を守るスキル』

を身につけるようサポートしていかなくてはなりません。

・適度に小さな失敗を経験させながら、つど考えさせ習得させていく。

・スマホやネット利用の仕方について、子ども保護者がお互いの考えや要求を話し合う。

そういう対話があれば、将来社会を生き抜く力となっていきます。

そしてトラブルの無い楽しいインターネットライフを、お子さんと一緒に楽しんでもらえたらと思います。

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