“L”ルートネームサーバのIPアドレス変更
久しぶりの投稿となります。いや、本当に新しいことを始めるということは大変ですね。やることが多すぎです。^^;
さて、すでにいくつかのメディアでニュースになっていますが、2007年11月1日(米国時間)にルートネームサーバのひとつである“L”ルートネームサーバのIPアドレスが変更される予定です(日本時間だと11月2日)。詳細については、日本のJPドメイン名を管理・運用しているJPRS(株式会社日本レジストリサービス)に詳しいのでそちらのURLを記載しますが、この結果としてDNSを運用しているところでは対応が必要になる場合がありますので注意してください。
▼ (速報) L.root-servers.net の IP アドレス変更について
http://jprs.jp/tech/notice/2007-10-25-l.root-servers.net.html
では、どのように確認、対応すればよいのでしょうか?
基本的には、DNSキャッシュサーバを運用していれば確認が必要です。そして、対応については、各DNSキャッシュサーバにおいて、ルートヒントファイルを“L”ルートネームサーバのIPアドレス変更が反映されたものに更新する必要が生じます。ルートヒントファイルとは、DNSサーバがドメイン名をIPアドレスに変更する際に、インターネットドメイン名の検索開始点となるルートネームサーバのIPアドレスを記載しているファイルです(具体的には、こんな感じです)。DNSサーバは、このファイルに書かれたルートネームサーバのIPアドレスを頼りにドメイン名のアドレス解決をするわけですね。
; formerly NS.INTERNIC.NET
;
. 3600000 IN NS A.ROOT-SERVERS.NET.
A.ROOT-SERVERS.NET. 3600000 A 198.41.0.4
;
; formerly NS1.ISI.EDU
;
. 3600000 NS B.ROOT-SERVERS.NET.
B.ROOT-SERVERS.NET. 3600000 A 192.228.79.201
:
; operated by ICANN
;
. 3600000 NS L.ROOT-SERVERS.NET.
L.ROOT-SERVERS.NET. 3600000 A 198.32.64.12
:
“L”ルートネームサーバのIPアドレスがに変更された後は、この“198.32.64.12”というIPアドレスが“199.7.83.42”となるはずですので、それで確認できます。ルートヒントファイルの更新方法については各DNSソフトウェアごとに確認してください。ルートヒントファイルは、以下のURLから得ることができます。
ftp://rs.internic.net/domain/db.cache
ftp://rs.internic.net/domain/named.cache
ftp://rs.internic.net/domain/named.root
ftp://ftp.internic.net/domain/db.cache
ftp://ftp.internic.net/domain/named.cache
ftp://ftp.internic.net/domain/named.root
現状のIPアドレス“198.32.64.12”は変更後少なくとも6カ月は機能し続けますが、最終的にはサービス停止する予定ということなので、忘れないうちにできるだけ早く対応するようにしてください。
また、この機会にDNSを勉強してみたいという方には、こちらが分かりやすくていいかもしれません。
▼ インターネット10分講座●DNS
http://www.nic.ad.jp/ja/newsletter/No22/080.html
より詳しく知りたい方には、次のページも便利だと思います。
▼ DNS Tips ~Domain Name Systemを理解して使いこなすためのTips~
http://www.atmarkit.co.jp/fnetwork/dnstips/index.html
▼ JPRS DNS関連技術情報
http://jprs.jp/tech/
インターネットの安定運用のためにも、皆様のご協力をいただけますよう、よろしくお願い申し上げます。