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【図解】コレ1枚でわかる量子コンピューター/量子コンピュータと古典コンピューター

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「量子コンピューター」とは、量子物理学(量子力学ともいう)の物理現象を利用して計算を行うコンピューターです。

量子物理学とは、この世界を作っている物質よりもさらに小さな原子や電子、光子や素粒子などのミクロな世界での物理現象を説明するために構築された理論です。物質よりも小さなミクロな世界を構成するこれらの存在は、「粒子」としての状態と「波動」として状態を併せ持っていることから、これを「物質」と区別するため「量子」(quantum) と名付けられました。この世界で起きるあらゆる現象は、突き詰めてゆけば全て量子の振る舞いによるものであることから、量子物理学によって全ての物理現象を説明できます。

一方、私たちが普段目にする世界は、原子が何億、何兆と集まった世界であり、そこでの物理現象は、古典物理学(古典力学ともいう)によって説明することができます。例えば、ものが落ちる、電流が流れる、地球が太陽のまわりを回っているなどです。このようなマクロな物理現象を量子物理学で説明することは原理的にはできますが、複雑で膨大な計算を伴うことから、一般にはこれを簡略化した近似計算で代替します。そのための理論が古典物理学です。つまり、古典物理学は、量子物理学の近似理論ということになります。ただ、マクロな物理現象であれば、古典物理学のほうが、少ない計算量で実用上問題のない精度で十分に説明できますので、広く利用されています。

この古典物理学で説明できる物理現象を利用しているのが、いまのコンピューターであることから「古典コンピューター」と呼ばれています。

古典コンピューターは、「スイッチのオン/オフ」といった物理現象を利用します。一方、量子コンピュータは「粒子」や「波動」といった物理現象を利用します。この違いから、量子コンピューターは古典コンピューターでは、到底実現できない高速計算が実現できるであろうと考えられています。

また、この世界でおきるあらゆる現象は量子物理学に従っていることから、量子コンピューターは、理論上、量子力学の基礎方程式を計算できることになり、あらゆる物理現象を近似ではなく厳密に計算できます。これにより、計算の高速化だけではなく、物理現象の解明や化学合成(量子化学計算)など、古典コンピューターではできなかった計算が可能になると期待されています。

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次期・ITソリューション塾・第41期(2022年10月5日 開講)の募集を始めました。

DX疲れにうんざりしている。Web3の胡散臭さが鼻につく。

このような方も多いかも知れません。では、DXとはこれまでのデジタル化と何が違うのかと問われて、それを説明できるでしょうか。Web3の金融サービス(DeFi)で取引される金額はおよそ10兆円、国家が通貨として発行していないデジタル通貨は500兆円にも達し、日本のGDPと同じくらいの規模にまで膨らんでいることをご存知でしょうか。

言葉の背景や本質、ビジネスとの関係を理解しないままに、言葉だけで議論しようとするから、うんざりしたり、胡散臭く感じたりするのではないですか。

ITがもたらす社会の動き、ビジネスの変化、それらとテクノロジーの関係を繋げて理解することが大切です。

ITソリューション塾は、ITのトレンドを体系的に分かりやすくお伝えすることに留まらず、そんなITとビジネスの関係やテクノロジーの本質をわかりやすく解説し、それにどう向きあえばいいのかを、考えるきっかけを提供します。

  • SI事業者/ITベンダー企業にお勤めの皆さん
  • ユーザー企業でIT活用やデジタル戦略に関わる皆さん
  • デジタルを武器に事業の改革や新規開発に取り組もうとされている皆さん
  • IT業界以外から、SI事業者/ITベンダー企業に転職された皆さん
  • デジタル人材/DX人材の育成に関わられる皆さん

そんな皆さんには、きっとお役に立つはずです。

詳しくはこちらをご覧下さい。

  • 日程 :初回2022年10月5日(水)~最終回12月14日(水) 毎週18:30~20:30
  • 回数 :全10回+特別補講
  • 定員 :120名
  • 会場 :オンライン(ライブと録画)
  • 料金 :¥90,000- (税込み¥99,000)
  • 全期間の参加費と資料・教材を含む
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