【図解】コレ1枚でわかるニューロ・モーフィック・コンピューター
「ニューロ・モーフィック・コンピューター」あるいは「脳型コンピューター」とは、脳の神経細胞であるニューロンを模した電子回路によって構成されるコンピューターのことです。ニューロンは、電気的な「スパイク」あるいは「パルス」によって情報を伝達していますが、この仕組みを電子回路によって模倣し、情報処理をさせようというものです。
人間の脳にはおよそ1000億のニューロンが存在しており、それぞれが相互に接続してネットワーク(ニューラル・ネットワーク)を形成しています。この接続部分をシナプスと言い、合計するとおよそ1000兆ものシナプスが存在し、わずか電球1個分よりも少ないエネルギーでこの仕組みを動作させています。
脳は新しいことを学習すると、シナプスでの信号の伝わりやすさ(結合強度)が変化します。これによりニューロン間の情報の伝わりやすさが変化し、特定の情報によって生みだされる刺激に強く反応するニューラル・ネットワークができ上がります。例えば、人の顔、リンゴ、ネコなどの視覚から得られた情報にのみ強く反応するそれぞれのニューラル・ネットワークが作られるのです。この原理を使って、脳内での記憶や情報処理を行います。従来のコンピューターのように記憶回路と演算回路を個別に搭載し、その間をデータ転送することで大量の電力を消費することと比べ、大幅な効率化を実現しています。
そんな「ニューロ・モーフィック・コンピューター」は、機械学習・推論を高速かつ低消費電力で実行できるとともに、一部回路に不具合が起きても、大量にある他の回路が代替してくれることで、高い信頼性を保つことができます。この特性を活かし、スマートフォンやスマートウォッチなどのウェアラブル機器、自動車や家電製品などのIoTデバイスに搭載し、クラウドに頼らずともデバイス側での高度な知的処理ができるようになると期待されています。
また、人間の脳にたとえれば、従来のコンピューターは論理的・分析的思考を司る左脳、「ニューロ・モーフィック・コンピューター」は、感覚やパターン認識を司る右脳に相当し、この両者を組み合わせることで、人間の脳に相当する総合的な知的処理能力を実現することも期待されています。
まだ、人間の脳の規模には至らないものの、既に世界各国で研究開発が進められ、数々の成果が発表されています。
次期・ITソリューション塾・第41期(2022年10月5日 開講)の募集を始めました。
DX疲れにうんざりしている。Web3の胡散臭さが鼻につく。
このような方も多いかも知れません。では、DXとはこれまでのデジタル化と何が違うのかと問われて、それを説明できるでしょうか。Web3の金融サービス(DeFi)で取引される金額はおよそ10兆円、国家が通貨として発行していないデジタル通貨は500兆円にも達し、日本のGDPと同じくらいの規模にまで膨らんでいることをご存知でしょうか。
言葉の背景や本質、ビジネスとの関係を理解しないままに、言葉だけで議論しようとするから、うんざりしたり、胡散臭く感じたりするのではないですか。
ITがもたらす社会の動き、ビジネスの変化、それらとテクノロジーの関係を繋げて理解することが大切です。
ITソリューション塾は、ITのトレンドを体系的に分かりやすくお伝えすることに留まらず、そんなITとビジネスの関係やテクノロジーの本質をわかりやすく解説し、それにどう向きあえばいいのかを、考えるきっかけを提供します。
- SI事業者/ITベンダー企業にお勤めの皆さん
- ユーザー企業でIT活用やデジタル戦略に関わる皆さん
- デジタルを武器に事業の改革や新規開発に取り組もうとされている皆さん
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そんな皆さんには、きっとお役に立つはずです。
詳しくはこちらをご覧下さい。
- 日程 :初回2022年10月5日(水)~最終回12月14日(水) 毎週18:30~20:30
- 回数 :全10回+特別補講
- 定員 :120名
- 会場 :オンライン(ライブと録画)
- 料金 :¥90,000- (税込み¥99,000)
- 全期間の参加費と資料・教材を含む