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【図解】コレ1枚でわかるデジタル・ツイン:サービス間連携による新たな価値の創出

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「デジタル・ツイン」は、「現実世界のデジタル・コピー」ですが、全てが現実世界と同じではありません。例えば、地理的な距離や情報/データの伝達時間は、無いに等しいと言えるでしょう。このような特性を活かせば、様々なビジネスを瞬時に結びつけて、単独では生みだせない価値を創出できます。

例えば、「温室効果ガス排出権取引」について考えてみましょう。CO2などの温室効果ガスの削減は、地球温暖化対策として、喫緊の課題です。そこで、排出することのできる量を排出枠という形で定め、それを超えて排出をしてしまったところが、排出量が少ないところから排出枠を買ってくることを可能にし、それによって削減したとみなす制度が作られました。

これをビジネスとして成り立たせるためには、CO2などの温室効果ガスの排出量をセンサーで監視し、それを取引できるようにしなくてはなりません。そして、1tCO21単位とし定量化し、取引可能な形態(CO2クレジット)にして、情報システム上の「口座」で取引するシステムが稼働しています。

デジタル世界では、国境を越えて国内外で、瞬時に取引できます。さらに、取引に伴う決済や融資などの金融サービス、気象情報やデータ解析、ヘルスケアなどの附帯的なサービスをつなげれば、そこに新たなビジネスが、生みだされるかも知れません。

このように、デジタル・ツインの世界では、時空間の距離を気にする必要はなく、様々なサービスを相互につなげて、単独では生み出せないビジネス価値を創出することができるようになります。

第2章で述べたように「イノベーション」とは、「新結合」であり、様々な要素の新しい組合せを試し、これまでには無かった新しい価値を生みだす行為です。様々なデジタル・ツイン上のサービスの組合せを試してみることも容易にできることも、新たな価値を生みだすことに、大きく貢献するでしょう。

「現実世界とでデジタル世界が、一体となって新たな価値を生みだす」ビジネスの基盤が、生みだされたとも言えるでしょう。

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次期・ITソリューション塾・第40期(2022年5月18日 開講)の募集を始めました。

コロナ禍は、デジタルへの世間の関心を高め、ITへの投資気運も高まっています。しかし、その一方で、ITに求められる技術は、「作る技術」から「作らない技術」へと、急速にシフトしはじめています。

この変化に対処するには、単に知識やスキルをアップデートするだけでは困難です。ITに取り組む働き方、あるいは考え方といったカルチャーを変革しなくてはなりません。DXとは、そんなカルチャーの変革なしでは進みません。

ITソリューション塾は、ITのトレンドを体系的に分かりやすくお伝えすることに留まらず、そんなITに関わるカルチャーが、いまどのように変わろうとしているのか、そして、ビジネスとの関係が、どう変わるのか、それにどう向きあえばいいのかを、考えるきっかけになるはずです。

  • SI事業者/ITベンダー企業にお勤めの皆さん
  • ユーザー企業でIT活用やデジタル戦略に関わる皆さん
  • デジタルを武器に事業の改革や新規開発に取り組もうとされている皆さん
  • IT業界以外から、SI事業者/ITベンダー企業に転職された皆さん
  • デジタル人材/DX人材の育成に関わられる皆さん

そんな皆さんには、きっとお役に立つはずです。

詳しくはこちらをご覧下さい。

  • 日程 :初回2022年5月18日(水)~最終回7月27日(水) 毎週18:30~20:30
  • 回数 :全10回+特別補講
  • 定員 :120名
  • 会場 :オンライン(ライブと録画)
  • 料金 :¥90,000- (税込み¥99,000)
  • 全期間の参加費と資料・教材を含む
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