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【図解】コレ1枚でわかる「1枚提案書」

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お客様に始めて会うとき、「1枚提案書」を準備しておくといいだろう。

まずは、お客様の現状(As Is)とあるべき姿(To Be)を書き出してみる。以前のブログでも紹介したが、お客様の課題は、この2つの間にあるギャップを問題であると認知し、何としてでもこのギャップを埋めたいという意欲のことだ。したがって、お客様の現状とあるべき姿をあきらかにできれば、そのギャップが課題であることが分かる。このギャップを埋めることが、すなわち顧客価値(Value Proposition)となる。

もちろん初めて合う相手なので、十分な情報はないだろう。だからこそ、可能な限り情報を集めて、それぞれについての仮説を立てなくてはならない。もちろん、最初から精度の高い仮説を立てることは難しいが、数をこなし、いくつもの失敗を重ねるうちに、一定のパターンが見えてきて仮説の確度が高くなる。

だから、「きっとこうなるに違いない」と思えるほどに最大限の努力をして情報を集め、徹底して考察し、思い込むことだ。しかし、その思いこみは、初めのうちはことごとく失敗するだろう。その失敗を重ねることで、次第にパターンが見えてくるので、心配する必要はない。

さて、顧客価値が明らかになれば、これを実現するための手段、すなわちソリューションを整理する。ソリューションとは、プロダクトやサービス、あるいはその組合せであり、それを提供するための組織や体制、運用、さらにはお客様の業務プロセスをこのように変えてはどうかということにまで踏み込むべきだろう。

これを余計なお世話であると考える相手は、はじめから聞く耳を持たないので、ビジネスにはつながらない。むしろ、なるほどそういう考え方もあるのか、あるいは私も同じように考えていた、といった反応を返してくれる相手であれば、それはビジネスのきっかけになる。

ただ、そのソリューションを全て自前で提供できるとは限らない。だから、どこまでが自分たちにできて、どこまでは外部の協力を得なければならないのかを整理しておくことも必要だ。

お客様が求めていることは顧客価値の実現であって、あなたに何ができるかではない。あなたにできないことも含めて、ソリューションを完成させなければ、相手が受け入れてくれることはない。

自分たちに何ができるかではなく、顧客価値を実現するためにすべきこと

それが、ソリューションである。

この一連の思考をお客様に訪問する前に書き出しておこう。書こうと思っても書けないとすれば、あるいは曖昧であるとすれば、それがお客様から聞き出すべき情報であることを訪問前に気付くことができる。

そうすれば、お客様との対話は、両者にとって、とても実りあるものになるはずだ。すなわち、あなたは知りたいことが明らかになって、ビジネスのきっかけを手に入れることができる。お客様は、自分の課題が整理できて、何をすべきかが具体化できるだろう。

そんな両者の良き関係を築くためにも、「1枚提案書」を作ってみてはどうだろう。

ITビジネス・プレゼンテーション・ライブラリー/LiBRA

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