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【図解】コレ一枚で分かるクラウド・コンピューティングのビジネス・モデル

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クラウド・コンピューティングをビジネス・モデルとして捉えてみると、「システム資源の共同購買」の仕組みと、それを容易に利用できるようにするための「サービス化」の仕組みの組合せと考えることができる。

「システム資源の共同購買」とは、一社あるいはひとつの組織でシステム資源を調達するのではなく、共同で大量購入し調達コストを下げると共に、共用することで設備や運用管理のコストを低減しようということだ。そのため、システム機器類の徹底した標準化をすすめ大量購買することで低コストでの調達を実現し、運用管理負担の低減を図っている。

例えば、AWSの場合、数百万台のサーバーを保有していると言われているが、サーバーの故障や老朽化に伴う入れ替えや追加増設を考えると、年間十数万台から数十万台のサーバーを購入していると考えられる。世界におけるサーバーの年間出荷台数が、1000万台程度であることから考えると、その多さは驚異的と言えるだろう。当然、市販品を購入することはなく、ODM(Original Design Manufacturing)での調達となることから、量産効果も期待できさらに低コストでの調達を実現している。

また、多くの企業との共同利用となることから負荷の分散や平準化が期待できる。そのため、企業が個別に調達することに比べ調達台数の抑制も期待でき、低コスト化にも貢献していると考えられる。

一方、「サービス化」は、このシステム資源をサービスとして利用できることだ。つまり、物理的な作業を伴わずソフトウェアの設定だけでシステム資源の調達や構成変更を可能にしている。これを支えている仕組みが、SDI(Software-Defined Inftastracture)の技術だ。こちらについては、昨日の記事を参考にしていだきたい。

>> 【図解】コレ1枚で分かるSDI

この仕組みにより、運用や調達の自動化・自律化を実現し、必要な時に必要なリソースをオンデマンドで調達できるようにしている。さらに、従量課金により使った分だけの支払いとなることから、システム資源調達における初期投資リスクを回避することができる。

クラウド・コンピューティングは、このような「システム資源の共同購買」と「サービス化」により、システム資源の低コストでの調達を実現し、変更への俊敏性を確保し、需要の変動にも即応できるスケラビリティを確保している

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*テクノロジー編(265ページ)

・「歴史から振り返るITのトレンド」のチャートと解説を追加しました。
・IoTとビッグデータについて、内容を見做し、ストーリーの変更とチャートの追加・変更を行いました。
- IoTとビジネスとの関係について、新しいチャートを追加しました。
- コレ1枚で分かるIoTとビッグデータを新しいチャートに差し替えました。
- 「産業構造審議会商務流通情報分科会 情報経済小委員会 中間取りまとめ ~CPSによるデータ駆動型社会の到来を見据えた変革~」の発表内容を追加しました。
- インダストリー4.0のセクションを追加し、「コレ1枚で分かるインダストリー4.0」のチャートと解説を追加しました。

・スマートマシンについて、内容を見做し、ストーリーの変更とチャートの追加・変更を行いました。
- 「人工知能とは」の資料を新しく書き換えました。
- 「人工知能研究の歴史」を新規に作りました。
- 統計的アプローチとディープラーニングの比較について、新しくチャートを追加しました。
- ディプラーニングの事例を追加しました。
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*ビジネス戦略編(55ページ)

・「工数喪失:人月積算の歴史」について、新しいチャートを追加しました。
・「ポストSIビジネスの選択」と「ポストSIの戦略」についての書き直すと共に、解説文をノートに追加しました。
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目次

  • 第0章 最新ITトレンドの全体像を把握する
  • 第1章 クラウドコンピューティング
  • 第2章 モバイルとウェアラブル
  • 第3章 ITインフラ
  • 第4章 IoTとビッグデータ
  • 第5章 スマートマシン

>> 詳しくはこちらをご覧下さい。

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