「愚痴を言うな」をやめて「愚痴は一回だけ言おう」: ネガティブから最初の一歩を踏み出すための思考法
かつての同僚から「松井さんは飲んでも愚痴を言わないから人間味がない」との定評を得ている松井です。
人間味がない…
人間味がないだと!?
すみません、取り乱しました。
みなさん、愚痴、言ってますか?
ビジネス書を読むと結構な割合で愚痴を言うなと書かれています。愚痴ることでネガティブなループに入っていくというようなことが考えの根本にあるのでしょう。
しかしですよ、悪いもんは悪いと言わないことには問題発見にはつながらないと思うんですよ。
かと言って、同じことに何度も愚痴を言っていると「あ、この人問題解決能力スッカラカンなのかな?」という印象にもなるわけです。問題は解決するか諦めるかのどちらかにしたいものです。
で、このエントリーは諦めない方向へ舵を切っていきます。
そこでタイトルの話になるのです。愚痴は一回だけ言おう、と。
まずは、口に出してみることで自分自身がはっきりと問題を認識すると同時に、誰かに知ってもらうことです。もしかしたら、聞いた人が解決できるかもしれません。そしたら儲けモン。
でも、それに頼りっきりだとただの他力本願寺。収入が欲しくて宝くじを買うのとそう変わりありません。
だからといって、問題を一気に解決するというのもなかなか難しいし、時間がかかりそうなことほど億劫なものです。
であれば、愚痴の根本を突き詰めて、今できるアホみたいに簡単な行動に分解すればいいと思いませんか?
ということで、一歩目を踏み出す手前の、一歩目を何にするかを考えるヒントをこれを読んでいるあなたとともに考えたいと思います。
まず、愚痴を言っているということはなにか不満があるということですね。ということは、その対極には不満ではないハッピーな状況があるということでもあります。
もし、そのハッピーが無いというならその愚痴はただ愚痴を言いたいがために言っているだけのものかも知れません。愚痴の愚痴による愚痴のための言葉。そうだとするならば解決の方法はなさそうです。諦めましょう。
まず、ハッピーな状況を出来るだけ具体的に思い浮かべます。
- 表情はどんな感じ? 広角は上がってますよね、目尻は? ( ー`дー´)キリッ なのかにやけているのか
- 思わず出た言葉は? ヒャッハーなのか、ヒーハーなのか
- 一緒に喜んでる人は? ボッチ? い、いいんではないですかね…
- それは今から何日後?
ひとまずこんなところで。
さて、次のステップです。ハッピーな状態にたどり着くまでに起こるであろう紆余曲折を思い浮かべてください。山2つ谷1つで行きましょうか。
愚痴を言っている今から一度は上向きになりました。しかし、どこかでうまく行かずに落ち込みます。しかし、そこから一気にハッピーな状況に急上昇する。そんなストーリーを考えます。
最初にうまくいったとき、何が起こったのでしょう。そしてそれはなぜ、そうなったのでしょう。隣の席のリアディゾンみたいな同僚と仲良くなれた? ガリガリ君でアタリが出た? その理由は?
以降のストーリーも同様に考えます。
ひと通りストーリーが出来たところで、それぞれの山の部分、つまり上昇カーブのところを引き起こすために何が必要かを思い描きます。
できましたか? 上司と飲みに行く。飼い猫に新しい服を買う。財布に50円を入れておく。ごくごく簡単なことで構いません。
ここまで来るとかなり具体的な物語が出来上がっていることでしょう。
では最後に、その物語を眺めながら考えます。今の状況から一番最初にできることを。できるだけ簡単で、やらない理由が無いほどに簡単なことを。
玄関まですり足で歩くとか、美川憲一の物まねをするとか、そのくらい簡単なことを考えます。
思いつきましたか?
そうしたら、今すぐにそれを始めるだけです。
始めたら、続けます。
そうしているうちに、なんとなく作り上げた物語が身近なものになってきます。この通りにできるんではないかと、そんな気になったらしめたもの。
すでにハッピーになるストーリーは出来上がっているので、そのとおりになるよう簡単な一歩を繰り返していきましょう。
最初に思い描いたハッピーな状況になるかは運などもあるのでなんとも言えませんが、少なくとも今よりも前には進んでいるはずです。
今のまま愚痴に時間を消費しますか? それとも、ほんの少しでも前に進みたいですか?