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盛り上がるブレストばかりが良いブレストじゃない。沈黙も含めて大事にしたい。(アイデア・デザイン・創造学を研究しているといろんなTipsに触れます。600文字で紹介します。)

ゲームのアイデア、出すには

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ゲームのアイデアを出すときに、役立つ方法をつくってみました。具体的に説明します。まずゲームの要素集を分析してみると、次の12カテゴリーがあります。

  1. 創る
  2. 解く
  3. 脱出
  4. 探偵っぽい
  5. お稽古
  6. リーダーっぽい
  7. マネージャーっぽい
  8. 仕事っぽい
  9. 黒スキル
  10. 刹那を楽しむ
  11. バトル
  12. ゲット


gameMAP1.jpg
これらを二軸上にマッピングするとこうなります。(クリックで拡大します)

ゲームには、家族で楽しめるタイプのもの(f)と、大人限定のものがあります(D)。また、アート的な、感覚的なもの(A)と、仕事や人間社会で発揮するようなもの(B)があります。

これらの詳細が何であるのかは、元データにはありますが、この抽象的な表現で連想できるものを引き出して、発想の幅を作ります。





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発想法1
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  1. 12個の中から、適当に1つをえらぶ。
  2. それらで画像検索とツイッターの検索をします。
  3. ゲームとして連想できるものをメモします。

【実践】

12個の中から、例えば「解く」を選びます。
「解く」でグーグルの画像検索で検索、ツイッターで検索。それぞれ100件ぐらい、ざざっと見ていきます。中には必ず、ゲーム性を感じるものがあります。それをメモしていきます。
後はそのメモで、アイデアを発想していきます。

【やってみると・・・】

「解く」、という単語からの画像検索では、パズルゲームっぽいものが多く出てきます。ツイートからは「過去問題を解く」「髪を解く」「なぞかけ(○○とかけまして○○と解く」などが沢山あります。
これらの中で興味あるもの・連想されることをメモしました。メモの中では「髪を解く」というのが興味を引きました。髪を解くゲーム。iPhoneアプリであれば指を使って、子供の髪をすいてやるようなゲームとかはどうでしょう。簡単な遊びのアプリとして。



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発想法2
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  1. 12個の中から3個、ランダムに選びます。
  2. それら3つを兼ね備えたゲームを発想します。

【実践】

12個の中から、「お稽古」「リーダーっぽい」「黒スキル」を目をつぶって指差して選びました。これが意味を持つとしたら何だろうと、考えます。すぐにさっと思いつける人はそれで結構ですし、出しにくいときには連想ワークをします。
3×8の升目を書きます。
1行目の升目に「お稽古」「リーダーっぽい」「黒スキル」と書きます。
1列目の7マスには、「お稽古、といえば何を連想する?」と考えて書き出します。
2列目の7マスには、「リーダーっぽい、といえば何を連想する?」と考えて書き出します。
3列目の7マスには、「黒スキル、といえば何を連想する?」と考えて書き出します。
面白そうな組みあわせを見つけて発想します。

【やってみると・・・】

gema_idea.jpg

いま、私が手元でやってみたもの掲載します。連想して書き出したものの中で、「笛」、「率先」、「うそをつく」、が面白そうな組み合わせでした。これで、ゲームのアプリを創るなら、そうですね・・・、たとえばこういうのはどうでしょう。

gema_idea_2b.jpg

演奏を即興でアレンジするのは、難しそうですが、似たメロディー・パーツをタップするだけなら、ある程度、タイミングゲームっぽい感じであそべるかも知れません。




発想のコツ

他の発想法もそうですが、未成熟な段階のアイデアを、できるだけ書き出すことが一つのコツです。意味を成していない段階のもの、未成熟なアイデアを書く、というのはなれないうちはやりにくいですが、それを書き出せるようになると、それを踏み台に発想を次々出せるようになります。
インプットがたくさんあったほうが、アイデアは良く出ます。その特性に依拠すると、沢山ゲームを遊んでみることも発想を豊かにする一つの方法です。iPhoneアプリ、mixiアプリ、など、沢山のプラットフォームで遊んでみる、あるいは公園で子供達が作りながら遊んでいる様子に示唆を得る、というものあります。



参考情報:

最近、Game Seedsという優れた発想ツールがオランダで作られました。ゲームを楽しく作り出すためのカードで非常に面白い道具です。筆者まだ実物を手に入れていないのですが、公開されている関連資料からだけでもとても多くのことがわかります。いつか手に入れてみたいと思います。




【筆者のつぶやき】

仕事柄、漫画、ゲーム、を仕事の資料としてよく扱います。ツイッターでも時々「別冊マーガレットを精度中」というなぞのつぶやきを書きます。子供達からすると、お父さんの仕事は遊ぶことだと思えるようです。

先ほどの連想もいくつかは子供達があげたものが含まれています。小学一年生でも結構いろんなことを知っているもんだなぁと驚きます。日曜午後、子供達はお絵かきをしながらいろんな親子でアイデアをいうような午後を過ごしています。


【ご案内】

今週の7,8,9日に東京国際フォーラムで、ヒューマンキャピタルフェアーがあります。友人の会社が出展していて、アイデアを出すとiPadが当たるというブースがあります。同社はマインドマップのプロフェッショナルでもあり、面白い人たちなので、良かったらぜひ立ち寄ってみてください。(賞品の中には、ブレスター(ブレストのカードゲーム)やアイデア・スイッチ(拙著)もあります。発想ワーク用にぜひ当てて帰ってください。)



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