GNO3戦況報告&フィードバック。念願の百式編成に感無量
年末かつ祝日前日の遅い時間ということもあり、今回は遠慮なくガンダムネタで。
以前からこのブログで何度か紹介をしていたGNO3(ガンダムネットワークオペレーション3)の
ベータテストに参戦しているイサゴ小隊(そのまますぎる…)の戦況、およびゲームシステムに
ついてのフィードバックをしておきたい。もちろん、GNO3をもしAzureで動かすとしたら…
という視点での言及も忘れずに。
待ちに待ったベータテスト再開の知らせを受けて早速参戦。陣営はもちろん迷わずジオンを選択。
今回は12月25日までの期間限定ベータということもあり、時間短縮で0079年も終盤、
ソロモン攻略戦のあたりからスタート。初期編成に最初からゲルググやリックドムIIがいる状態だ。
GNO2とは異なり、技術レベルが進むと自動的に新しい機体が調達できるようになるわけではなく
プレイヤーが「開発ポイント」を消費して、どの機体を開発し調達できるようにするかを選ぶ
システムになっている。壁(防御向きのスキルを備えたパイロット)が早い段階でNT覚醒した
こともあり、ちょっと無理をしてジオングを開発!
ジオングが敵の攻撃をかわして引きつけつつ、後方からリックドムII×2の射撃で撃破の編成。
GNO2では自由度高く自分なりな戦術を「隊長機のHPが50%以下になったら護衛にまわる」などの
条件分岐が設定できたのだが、GNO3では「お仕着せ」の編成から選択するシステムになっている。
編成のバリエーションは先頭回数が増えると徐々に解放されてゆき、左右寄せや強MS(搭載値が
最も高いガンダムなどのMS)狙いなどが選べるようになる。任務をこなしながらようやくGNO3の
新しいシステムに慣れてきたところで「大規模任務」のお知らせ。
ア・バオアクーは死守。ジオンの士官としては当たり前だ。「大規模任務」はGNO3から
導入された概念で、意見が分かれるところだろうが、個人的にはかなり楽しませていただいた。
規定時間(だいたいは土日の22:30くらい)になると任務が始まり、原則として全プレーヤーが
参加することになる。一度参加してしまうと編成が変えられなくなってしまうので特にVP編成
(量産機中心で戦闘回数を多くこなすスタイル)の場合には多少修理値が高くとも強力なMSや
MAを配置し、適切な改造を行っておきたい。
大規模任務は2部構成で、前半は3部隊×3部隊の戦闘を3回。NPC(プレーヤー以外の編成で
システムが自動的に操作している)は史実に関連する機体以外は出てこない。連邦側の
プレーヤーとガチ対決だ。連邦側は当然のようにガンダムだらけ。一緒に闘う仲間のレベルや
編成によっては多少苦戦することもあるがどうにかめでたく3連勝。
すると、ほどなく画面が切り替わり、シャア大佐のMSM-02ジオングとアムロのRX-78-2による
戦闘シーン。なんと、大規模任務ではこのシャアとアムロのタイマンに、他のプレイヤーの
隊長機が援軍として参戦するのだ。前半の3連戦の成績(計算アルゴリズム不明)上位20小隊の
隊長機が撃破されては増援、を繰り返してどちらかが力尽きるまで繰り広げられる。
その間約30分。このシステムをはじめて見た我々ベータテスターは、大規模任務では部隊長を
強力なMS・MAにのせておくべきという教訓を得る。ドラッツェのような量産機にのせていると
そのままシャアとアムロの対決に馳せ参じることとなり、多くの場合瞬殺されてしまうのだ。
我々の善戦むなしく、連邦の卑怯なまでの高性能MS設定でア・バオアクーの防衛に失敗した
ジオンは史実をひっくり返すことができないまま終戦を迎える。残念ながら1年戦争は連邦軍の
勝利である。ここで、時代が移り変わり…
「我々は3年待ったのだ…」ということで、デラーズ閣下と共に0083年の世界へ。
となれば、GP02サイサリスを奪取しにゆくガトー少佐を援護しないわけにはいかない!
ということで地上編成に切り替えて任務に参戦。この頃にはガーベラテトラが入手できるので
ドムトロとあわせて編成を組む。無事奪取に成功すると、次はやはり「星の屑作戦」!
宇宙編成に戻すのだが、敵のMSも高性能化しているので高壁ガーベラテトラに射撃エルメスを
加えた限定機(1部隊に2機以上配備すると搭載値が減るペナルティが発生)×2編成で迎え撃つ。
GP01Fbフルバーニアンがウザいのは当然、ジムキャノンIIの高い命中も反則的だ。
こちらもレベルを上げて装備を調えつつ、いよいよ2回目の「大規模任務」が告知される。
予想通り「星の屑作戦」ではあるのだが、選択肢が2つ提示される。コロニーの防衛するか、
ソーラシステムを破壊するか、悩んだ末満身創痍のガトー少佐が駆るノイエジールの盾に
なれるなら本望ということでソーラシステムの破壊を選択。
が、ここもむなしくデラーズフリートは敗戦。再び時代は流れ…いよいよZの世界0087年へ。
あらかじめゲーム開始時にジオン→エウーゴを申告していたイサゴ小隊はめだたくエウーゴの
一員に。制服もややルーズな着こなしの連邦スタイルに替わっている。とはいっても、
初期編成はジオンのままなのでエウーゴの機体を開発したいな、と「開発プラン」を開くと
エウーゴのボタンが追加されており…
ため込んでいた開発ポイントで早速リックディアスとガンダムMk-IIを開発して配備。
どちらも限定機ではなく、搭載値もそれほど高くないため気軽に編成に組み込めるのは
嬉しい。VPを考えるならネモなのかもしれないがここは楽しさ優先で。そしていよいよ
百式が開発可能になるのだが、開発ポイントがバカ高で手が届かない…
と思っていたところ、トレチャ(機体のトレードに関する話題に限定したチャット)に
「百式代理生産するよ」のメッセージが。他のプレイヤーが百式を開発し、代理で生産して
トレードに流してくれているのである。これは渡りに船!ということで早速百式を入手。
念願の百式編成に感無量のイサゴ中尉。ガンダムMk-IIを射撃に使う贅沢な編成で
今日も元気にアーガマのグリプス襲撃やそれに続く作戦行動を支援中だ。次の興味は
ベータテストが終わる12/25までにはたしてZガンダムは配備されるのか、どのくらい
強力なパラメータに設定されているのかという点と、このゲームのキーイラストにも
なっているサイコガンダムと闘う大規模任務がどのように展開されるかという点だ。
せっかく当選したベータテスト、せっかくなのであと3日間は楽しませていただきたい。
と、参戦からこれまでの流れを書かせていただいた。非ガンオタな方には何が楽しいのか
さっぱりよくわからないかもしれないが、ゲームシステムに関するフィードバックを
かねて、GNO3をもしAzureでホストするならば、という観点でコメントをさせて
いただきたい。観点は大きく下記3点。
■オンラインゲームに求められるシステムの安定性
■ワールドの広がりに制約をもたらす拡張性
■リアルタイム性をどこまで求めるか
まず、ベータということなので仕方ないのだろうが、安定性には現状まだ問題がある
ように見受けられる。クライアント側は多少問題があっても最悪プレーヤーが自分で
再起動すれば多くの場合クリティカルな問題は解決できるのだが、サーバー側が
応答なしになってしまうと、どうにもフラストレーションのたまるものである。
今回も、しばらく待っても任務も戦闘がはじまらない、突然接続を切られる、
ベータテスター用のサイト(下図)には「全サーバー正常」と表示(左下)されて
いるのにログインもできないなど、何度かクリティカルなトラブルに見舞われた。
ベータテスターの多くは愛を持って接しているので問題ないだろうが、ゲームを
途中でやめる障壁のそれほど高くないユーザーを抱えた状態では不安が残ると
言わざるを得ない。もちろん、サーバー管理をしている中の人たちは必死にがんばって
おられるのであろうが、サービス提供を止めない冗長性の確保に比重を置いた
基盤が必要と思われる。
次に、オンラインゲームにつきもののワールドの広がりについて。現在のベータでは
ザーンとハッテのみ(GNOでは伝統的にコロニー群の名前をサーバー名にしている)が
提供されているが、本番になればこれが10個程度に分かれることになるのだろう。
そして、このサーバーは完全にサイロ化されており、一度どこかのサーバーで部隊を
作ってしまうと部隊移動が行いにくいシステムになってしまっている。このサーバー分割は
途中から参戦するプレーヤーが昔からいる主のようなプレーヤーに気圧されないように、
など、さまざまな配慮の結果ではあろうが、現実にはサーバー側のキャパの問題が大きい。
論理的な1台のサーバーで抱えられるユーザー数には限界があるためなのだが、これが
もしスケールアウト可能なアーキテクチャ、すなわち、サーバー側のリソースを追加する
ことで1つのワールドに無限にユーザーを収容できる仕組みになっていれば、ゲーム
システムのあり方は変わってくるのではなかろうか。特に、今回GNO3で試みている
「大規模任務」のように特定の時間帯にあえてユーザーを集める盛り上げ優先のゲーム
デザインを実現するためには、その瞬間だけ稼働するサーバーを増やして大規模任務
終了後は縮退運転できるような、スケールアウト可能で伸縮自在な基盤が求められて
いるのではなかろうか、と思う。程度にも夜だろうが、全員参加型の大規模任務は
多くのユーザーが同時に参加できた方がオモシロイ。
最後に、リアルタイム性の観点。格闘ゲームなどマウス・キーボードの入力タイミングが
リアルタイムに処理されなければゲームとして成立しないような分野もあるだろうが、
GNO3のようなシミュレーションゲームでは、チャットが自然に流れたり、任務の募集や
参加時に表示と実際の状況で整合性がとれていたり、といった点だけ考慮すれば、
リアルタイム性はゲームの進行にあまり影響を与えない。そもそも、オフライン中でも
自動的に自分が編成した部隊が闘ってくれているという手離れ感の良さ、疎結合感が
このゲームのウリであるため、日本にデータセンターが設置されていないAzureのような
クラウドサービスを利用する際に問題になりがちなネットワークのレイテンシ問題も
それほどクリティカルに影響しないのではないだろうか、と思う。
これらを考慮すると、GNO3あるいはそれに続くようなタイトルをAzureでホストする
というのも、客観的にみて非常によい選択肢のように思えてくる。実際にはミドルウェア
として使っているであろうどこかのゲームエンジンがAzureに対応してもらうことになる
のだろうが、すでに先行しているmixiやGree、米国ではFacebookなどから利用する
いわゆるカジュアルゲームだけでなく、本格的なオンラインゲームのビックタイトルにも
クラウドのメリットを享受したゲーム開発、コンテンツ作りをしてもらいたいと切に願う。
個人的な興味…なのはもはやバレバレだが、コンテンツの力を借りつつも、日本が世界に
勝てるソフトウェア分野のひとつであるオンラインゲームで、世界をあっと言わせる
ような仕事を一緒にさせていただきたいものだ。