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日本のITを滅ぼしたビジネスの考え方

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SIer社員はいくら稼げばよいか」と言うブログがある。

http://d.hatena.ne.jp/higher_tomorrow/20120116/1326728576

以前はこの考え方で日本は成長したことは事実である。定年退職された社長と話すとこの計算をはなされる場合がある。しかし、このモデルの前提は市場が閉じていることである。戦後の日本の市場は米国によって閉じられていた。海外の会社が自由に日本の市場で販売することがなかった。日本の市場に参入する場合は、日本の企業と組む必要があった。

現在のようなよりオープンになった市場ではこの考えだけでは会社は滅びる。実際に日本のITはこの計算でダメになった。例えば、パソコン事業ではこのモデルだと単価を上げるため高級モデルを販売することになる。しかし、実際の市場は海外の安いモデルで充分であった。

この計算式の問題は、売り側を中心にしているからである。売る側の単価を最初に決めて、それから販売価格を計算している。年収を600万円を前提にして、月の売上げを200万円に設定している。

だけど、もし海外の企業で顧客が満足できる条件のサービスを60万円で販売し始めたら、ユーザは60万円のサービスを買うことになるだろう。実際にパソコンの場合も日本の高品質であるが高いパソコンよりも安いパソコンを購入して、最終的に日本の大手はパソコン製造から撤回している(しかし、まだ日本で組み立てをしているところはあります。)

この式を正しく解釈するのは、年収が600万円の場合は毎月200万円の売上げが必要。しかし、今販売しているビジネスモデルでは他社が60万円で販売している。同じビジネスモデルで単価を上げて高級品を販売しても、多くの顧客は60万円のサービスを選ぶ可能性が高い。毎月200万円の売上げを維持するためには、単価や品質を上げるのではなく、新しいビジネスモデルを考える必要がある。出来なければ市場から撤退することになる。

今、日本のSIerは生き残れるか、後数年で倒産するかの分岐に立たされていると思う。先月の富士通社長の発表も生き残るために新しいビジネスモデルへの挑戦だと思う。

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