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クラウドにはオープンマインドで 〜中小IT企業が選択すべき連携〜

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 昨日、NIFTY Cloud Working Group(以下、NCWG)に参加し、1コマいただき弊社サービスのプレゼンしてきた。同ワーキンググループは、国内の独立系パッケージソフトウェア開発/販売会社およびSIerが集まり、ニフティ社の協賛のもと、各社の技術連携、評価、交流を促進を通じて、プラットフォームのモデル構築を進める取り組みである。クラウド環境こそ、大手様の協力をいただいているが、中心的に動いているのは、いわゆる中小企業である。

 中小企業が持っている高い技術に裏付けられるサービスをもって、自社にてクラウド対応に邁進することは、果たしてクラウドというプラットフォームを最大限活用することになるのであろうか?
 ユーザサイドからすると、クラウドの魅力は情報インフラ投資及び保守・運用コストの削減にあるが、それは自社に必要な機能の組み合わせによるものである。ここで指す組み合わせは、単純な機能選択に留まらず、機能の一部と他の機能の一部が融合をも指すと考える。

 「クラウドコンピュヸティングと日本の競争力に関する研究会」(経済産業省、平成22年)によれば、2020年までに累計40兆円超の新市場創出が期待されるとしている。そう聞けば、さすがの中小IT企業も「我こそ、クラウド」と意気込むことだと思う。
 同報告書にて事例として”パーソナライズド・ヘルスケアクラウド”が挙げらている。病院・介護時節からの医療診療情報の他、健康器具メーカーからの日々の体重等の身体データ、スポーツジムから運動の履歴(無論、個人のスマートフォンに蓄積されるワークアウトの履歴なども含むだろう)、サプリメントメーカーからサプリ摂取のデータなど、クラウド上にて情報を集約させる図が示されている。
 クラウドの価値は、個々の詳細な情報の活用ではなく、その詳細な情報を互いに転用/利用してくクロスオーバーにあると考える。つまり、情報と情報が相乗的に効果をなし、最終的なお客様に提供する価値が高まって行くことと考える。

 地震の影響もあり、クラウドへの関心も高まっていることと思う。さしあたり、ディザスタリカバリとしての活用が注目されるご時世であろう。中小IT企業がクラウドにて戦おうとするとき、自社の技術やドメインに固守することはクラウドが本質的に提供する環境を最大限に活用することになるのかいささか疑問である。
 クラウドが進むにつれ、中小IT企業こそ、よりオープンにビジネスを進めることが環境に適応することとなると感じた。

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