ECがテレコム改革法案を採択ーーついにローミング手数料廃止なるか?
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テレコム市場の改革を進める欧州委員会(EC)は9月11日、改革案を採択した。欧州連合内でのローミング手数料の廃止、周波数オークションに関するルール統一化、ネットワーク中立性などを含むもので、「26年ぶりの野心的な改革」となる。
現在、オペレーターは展開する加盟国の通信当局の管理下にあるが、改革案ではEU全体で単一の当局を設ける。これによりオペレーターは他社が所有するネットワークへのアクセスが統一化され、一貫性のあるサービスを提供できるとECは説明している。
ローミングについては、2014年7月1日より受信に対するローミング料金の徴収が禁止となる。固定網を利用した域内の国際電話料金については、国内の長距離電話料金より高い料金は課せない。モバイルでは0.19ユーロが上限。
単一のテレコムサービス市場を作ることでオペレーターはこれまで以上にインフラに投資できるとECはメリットを説明している。「欧州が再び世界のデジタルリーダーになれる」とECは意気込むが、官僚主導でうまくいくのだろうかという声もありそう。
この改革案は今後、欧州議会で議論されることになる。
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