Nokia、ドイツ工場閉鎖で労組と和解へ
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Nokiaがドイツ・ボーフム市にある工場閉鎖で、労働組合側と大筋で合意したことを発表した。工場は6月30日に閉鎖、Nokiaは2億ユーロを支払う。
Nokiaがボーフムにある工場の閉鎖計画を発表したのは今年1月だった。工場閉鎖は約2300人の失業者を生む。労組側は激しい抗議行動を繰り広げ、政治家の間ではNokiaボイコット運動もおこった(関連記事はこちら)。Nokiaは製造拠点をルーマニアに移す計画だ。
Nokiaと労組、ボーフム市のある北ライン・ヴェストファリア州は、Nokiaによる2億ユーロ支払いで合意、Nokiaは1年間の計画で企業を立ち上げ、影響を受けた従業員のケアにもあたる。Nokiaは工場や事業の一部を元幹部と金融会社、それに通信機器向けソフトウェア企業である英Sasken Communication Technologiesに売却する予定で、合計で約300人分の雇用を創出できる見通しという。
携帯電話に限らず、メーカーによるドイツ撤退が進んでいる。各社はコストを押さえるため、欧州であれば東欧に移動しており、今回のNokiaもこれと同じだ。Nokiaは1月、ボーフム市の工場は労働コストの23%を占めるが、生産台数でみると6%を産出するに過ぎないと述べていた。ボーフム市のNokia工場は、ドイツ最後の携帯電話の工場となる。
両者は来週、正式な合意書を締結する予定だ。
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