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デジタルとアナログの間を行ったり来たり

今年の象徴は「私たち」でもあり

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 あちゃー。書こうとしたら中さんに先を越されてしまった。TIME誌のPerson of the Yearは「You」。

 TIME.com > Person of the Year: You

 毎年発表されるこの企画、実はけっこう楽しみにしている。数年前に渡米したときに75年分の履歴をまとめたムックを本屋で見つけ、買って帰ってきた。改めて読み返すと、不特定多数が選ばれる年もある。例えば1960年は「U.S. Scientists」、1966年だと「Twenty-five and under」もある。さらに意表を突くのが、1982年の「The Personal Computer: Machine of the Year」、1988年の「Endangered Earth: Planet of the Year」となった年もある。ちなみにまだ1人しかいないPerson of the Century(20世紀)はAlbert Einsteinだ。

 今年が「You」となったのは、Web2.0ブームの影響が大きいと思う。いやそれどころか、この選定は「今年の象徴はほかでもなくWeb2.0である」ということの裏返しではないかと思う。TIME誌も今年の象徴はWeb2.0と評価したのだなと感じた。

 Web2.0的な発想で考えればTIME誌といった雑誌は伝統的なメディアに属するのでPerson of the Yearは「You」となるのだろうが、ブロガーやネットに参加している人間からすると「Us」と言い換えてもいいかもしれない。ということは「私たち」か。なんて思うとちょっと誇らしくも思えてくる。

 ともあれ、今年は不特定多数が社会を席巻した年らしい。これはネットが一定の成熟さに到達したということでもあり、あらゆる形でネットを活気づけているエンジニアやビジネスパーソン、そして言うまでもなく多様な意見を発信する人たちの長年の貢献のたまものとも思う。ネットにいるみなさんに拍手。

(追記:タイトルに「でもあり」を追加。すみません)

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