「スクリプト」の説明(4)
技術屋のためのドキュメント相談所長の開米です。
スクリプト言語に関する説明(その1、その2、その3)の続きです。
前回の締めでこう書きました。
技術者としての勉強をしようとしている人が対象なら、コンパイラ言語とスクリプト言語の技術的な特性の違いをもう一段深く理解させておきたいところです。それには、「実行ファイル作成」のタイミングがコンパイラ言語とスクリプト言語で違うこと、その結果、性能に差が出ること、を「見える」ように説明しておきたいところです。
実際どう書くのかというと、たとえばこんな方法があります。
「プログラムに関する作業」を、「人間が働く(プログラミングをする)」作成フェーズと、「作ったプログラムに働かせる」実行フェーズに分けて、 (2)実行ファイル作成 のタイミングがコンパイラ言語とスクリプト言語では違うことが見えるようにします。
こう書いておくと、
「スクリプト言語では、プログラムの実行を指示されてから実行ファイルの作成をするので、その分コンパイラ言語のプログラムよりも遅くなるんだよ
という説明が理解されやすくなります。
また、ちょっと変形してこう書くと・・・
↑こう書いておくと、こんな説明がしやすくなりますね。
スクリプト言語では、実行時に毎回「(2)実行ファイル作成」をしなければならないので、その分、CPU時間を使います。負荷の重いサーバで動かすのには向きません
性質の違いを見極めて、その違いを可視化できるように書くと、難解な概念も説明しやすくなるわけです。
(以上で、「スクリプトの説明」シリーズは終了です)