計測しにくい人事の成果をどう測るか(ある不完全な私案)
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クレイア・コンサルティングの調です。こんにちは。
本日は人事の数値目標について。唯一の解となるようなものはありませんが、複数、あるいは組み合わせて使う下地として、ある程度参考になる13の公式が紹介されています。
13 Best HR Metrics Formula Examples
人事系の目標数値としてふさわしい13の事例
http://www.blogging4jobs.com/hr/best-hr-metrics-human-resources-examples/
人事系の目標数値としてふさわしい13の事例
http://www.blogging4jobs.com/hr/best-hr-metrics-human-resources-examples/
そもそもアメリカでは、人事出身者がC-Suite(取締役等の経営幹部)に登りつめることが、その職種の専門性故に難しいところがあるのですが、きちんと定量的な成果を示すことで、役員への道を切り開いていこう、という姿勢を意識したエントリが多く見られます。そしてその途中では、人事の成果をきちんと上層部に理解してもらい、さらなる支援を仰ぐ必要が出てきます。
HR Metrics being the key to HR's seat at the executive table given the fact that the HR and recruiting departments are non-income generating, having solid metrics are key to demonstrating to senior leaders and executives how strategic HR initiatives can help affect an organization's bottom line.
そこで、そういった成果を示す指標として、SHRMなどがワーキンググループを作って、ここ2年ほど、あーでもないこーでもない、と議論を行っているのですが、そこにも参画しているJessica Miller-Merrell氏が、私案として13の数値を上げています(実はかなり不完全なのですが)。
STRATEGIC HR METRICS EXAMPLES | 戦略的人事に関連する数値
- Monthly Turnover Rate | 月間の離職率
= (月内の離職者数 / 月の平均従業員数) × 100
- Revenue per Employee | 社員当たり収益
= (総収益 / 社員数)
- Yield Ratio | 通過率 = 採用枠から一定の段階を通過した人の割合
- Human Capital Cost | 人的資本コスト
= 人件費 + 福利厚生費 + 非正規社員コスト / 正規社員コスト
- HR to Staff Ratio | 人事占有率
= 社員数 / 人事チームの社員数
- Return on Investment | 投資対効果
= (全投資額 - 全コスト) / 全コスト
- Promotion Rate | 昇格率
= 昇格数 / 社員数
- Percentage Female at Management Level | 女性管理職比率
= 女性管理職数 / 全管理職数
GENERALIST HUMAN RESOURCE METRICS EXAMPLES | 一般的人事に関連する数値
- Employee Absence Rate | 欠勤率
= 月内所定労働日数 / (月の平均従業員数 × 勤務日数)
- Worker's Compensation Cost Per Employee | 一人当たり福利厚生費
= 年間の総福利厚生費 / 平均の社員数
- Worker's Compensation Incident Rate | 社員労災発生率
= (正社員100人あたりの労災・病欠発生数 / 当該年度の総労働時間) × 200,000
- Overtime per Individual Contributor Headcount | 1人当たり残業時間
= 残業時間 / 社員数
- Average Employee Age | 社員の平均年齢
= 社員の年齢合計 / 社員数
実際、訳しながら愕然としたのですが、これかなり荒削りですよね。。。まぁ私案なのでいいんでしょうが。。
人的資本コストはさっぱり意味がわかりませんし、ROIについても何を投資とみなして何をコストとみなすのか不明、社員労災発生率で20万をかけるのは何の意味があるんでしょうか。。うーむ。
人的資本は人の能力を測る上で有用な指標だと思いますが、何せ測定が難しく、ベッカー教授の人的資本の研究以降、いろんな方が試しつつもなかなか実用化出来るレベルには至っていないですね。
ともかく、著者のメッセージとしては、きちんと測定可能な数値をKPIとして持って、管理していきましょう、ということかと推察しましたので、上記の諸々の数値例をヒントとして、各社独自のKPIを作成いただければと思います。
人事として重要なのは、現場と同じく、生産性だと個人的には思います。単位時間あたりの価値(単価)について高い仕事をしているか、本当に仕事が方向性に間違いのない確かな価値を生み出しているか、その点をきちんと測定していくことが重要です。人事として日々活動をしていく中で、コスト意識をきちんと持って働くことは、なかなか忘れがちで難しいことではあるのですけども。
結局、役立つと思ってさくっと訳し始めたら失敗したという微妙なエントリとなってすみませんが、何らかの参考になれば。。ご一読多謝!
~
社員意識調査ですが、この結果をバランストスコアカードの"人と組織"の指標として使用されている会社さんもかなり見られます。こういった調査結果も人事の目標数値として使うのは有効ですね。
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