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成果主義の正しい使い方

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クレイア・コンサルティングの調です。こんにちは。
本日のエントリは成果主義(成果給/Pay for Performance)について。
成果主義の浸透で、Pay for Performance(成果給)という考え方が日本でも広く浸透してきていますが、アメリカでは近年その傾向がさらに高まっているようです。


Study: Pay for Performance Pays Off
調査結果: ペイ・フォー・パフォーマンスは確かな効果をもたらす


Over 90 percent of U.S. organizations say they are tying salary increases and annual bonuses to performance measures, up from 78 percent in 2009

アメリカの企業組織の90%以上が、昇給やボーナスと成果とを紐付けていると回答し、2009年の78%から上昇する結果となった。

Despite these high numbers, the study shows that many companies aren't executing their pay-for-performance strategy successfully.

この高い数字にも関わらず、調査では多くの会社が成果給に関する戦略を成功裡に実施できていないことが明らかになった。

この調査はInstitute for Corporate Productivity(i4cp)という組織が実施したもので、i4cpのメンバーしか結果の詳細は見られないものの、SHRMにて概要がレポートされています。

この調査の特徴は、会社業績別に結果が出ているところがポイントで、

more than three-quarters of high-performance organizations tie pay to performance to at least a moderate extent, while less than two-thirds of lower-performers do the same.

高業績組織の75%以上が給料と成果とをある程度のレベルで紐付けており、一方低業績組織ではその数は3分の2弱と若干落ちるものの同様の措置を取っていた。

というところから、成果給自体が組織の業績を大きく左右するわけではなさそうです。

ではどのあたりに違いがあるのか。i4cpのシニアアナリストであるDavid Wentworth氏によると、

"Rather, it is the approach taken in executing this strategy that separates the high-performance organizations from the rest of the pack."

「それよりも、成果給に関する戦略を実行する際のアプローチこそが高業績組織とそれ以外とを分けているのだ。」

のだそうです。

人件費予算は企業のコストの中でかなり高い割合を示すものではあるのですが、成果給に関する戦略を実行する理由として予算の制約を上げる会社は少なく、

Budget constraints are third on the list for low-performers but not even in the top five for high-performers.

予算の制約は低業績組織においては第3位であり、高業績組織においてはトップ5にも入っていない

ということで、日本でよく語られるような、人件費圧縮のための成果主義導入、といった背景はあまりない模様。

そして実は

a desire to reward and retain top performers

高業績な社員を報酬し、自社に引きつけようとする

ということなのですね。

下の図で明確に表れているのですが、

pay-for-performance-top-4-drivers.gif

青が高業績組織、橙が低業績組織で、
上から順に

  • To recognize and reward high performers / 高業績な社員を承認し報いる
  • To increase the likelihood of achieving corporate golas / 会社業績の達成確率を高める
  • To improve productivity / 生産性を高める
  • To move away from an entitlement culture / 権利主義的な文化からの離脱
となるのですが、

高業績組織では、高業績な社員を承認し報いることが、成果給戦略の第一義に来ており、会社の成果はあくまで二番目。一方で、低業績組織では、まず会社業績のために成果給を導入する会社が3分の1で最も多く、高業績者への報酬は二番目に留まっています。

流動性の高さが日本の労働市場と比べて高いという違いはあるにせよ、高業績組織における、優秀なタレント人材への報酬を第一義に考える姿勢は、注目して良いように思います。

SHRMの結論としては、

While meeting corporate goals and improving productivity are important short-term objectives related to incentive-based pay, the study suggests that high-performing companies understand that the broader aim is to achieve and sustain long-term competitive advantage by motivating and rewarding their best people.

全社の目標を達成し、生産性を高めることは、インセンティブに基づく給与に結びつける上で重要な短期的な目標ではあるものの、この研究が示唆することは、高業績組織は、長期的な競争優位性を達成し維持していくために最上の社員のモチベーションを上げて報いていくことをより大きな目的としてきちんと理解しているということだ。

貴社の成果主義、もしくはそれに類する人事制度・評価制度は、どのような理念/戦略で作られ、運用されているでしょうか。一度点検してみるのもいいかもしれません。
大変興味深い調査結果だと思います。お読みいただきありがとうございました!



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