ボンヤリした状態からでも、無理なくやる気を引き出す二つの方法
以前に「ビル・ゲイツの子育てとレジのお釣りが速すぎる店員の話」というエントリーでも書いたんですが、楽しくない仕事をしている時にやる気を出す効果的な手段というのは、やっぱり「ゲーム化」する事かと思います。
ゲーム化とかゲーミフィケーションとか言うとなんかカッコ良い感じですが、結局のところこれって子供がよくやる「自分ルール」の発展形みたいなもんかと思います。黒白のタイルを見れば黒ばかりを踏んで歩いたり、歩きやすい道があるのにわざわざ縁石の上を歩いたり。つまらないことを楽しいことに変えるテクニック。
sandro stoffels / Philippe Put
しかしビジネスマンは効率的である事を求められますんで、自分ルールも効率につながるものでないといけません。
その場合、最も手っ取り早くて汎用性が高いのは「時間を設定する」事でしょう。
例えばExcelの行に繰り返しコメントを埋めていくタスクがあるとしたら、まず埋めなくてはならない行の数を数えて全体を把握します。
それが50行だとしたら「1行30秒で埋めれば25分でゴール」と考えて走りだし、ちょっと遅れては取り返し、今2分くらい余裕あるとか、やばい4分のビハインドとか思ってやってると、単純作業でもそれなりに楽しい時間のようにも思えてくるから不思議です。
子供の頃っていつもこういうことばかり考えてたと思いますが、なぜか大人になると、意識的に心掛けないとできなくなってる感じがします。あらゆる機会を楽しみに変えようとする姿勢は、子供を見習わないといけないのかもです。
芋づる式にやる気を引き出す
あとはこのエントリーで書いたようにゴールをすごく簡単にして始めやすくし、1度エンジンがかかればキリの悪い所では終われないという、人間の心理を利用するのも良いと思います。
物事は、やり始めたら結構面白い事が多いんですが、最初の一歩がなかなか踏み出せないものです。そして踏み出せない原因というのは、大抵の場合ゴールが遠いからだったりします。
で、対策としてゴールをめちゃくちゃ簡単にします。もうそれは「資料をWordで開く」とかです。開始即ゴール。
でも、開くと自然に内容を読みたくなるのが人間ですから、そんな欲求が起こったらすかさず「資料の内容をチェックする」と、ゴールを再設定します。
そして資料をチェックすると、書き始めの文章がちょっと気になり始め、文章を直してると全体の構成を変えたくなり、気分がどんどん乗ってきて「今やめるとキリが悪い」という感じになってきたら完璧。やる気というのは芋づる式に掘り出せるようです。
似た方法として、誠 Biz.IDにこんな記事もありました。逆にキリの悪いところでわざと終わらすというテクですが、これなんかもう、高度過ぎてMっぽさすら感じさせます。
「やる気」というのはなかなか自分ではコントロールしづらいものなので、無理に操作するのではなく、人間が本質的に持っている特性というか、そういうものを利用して、うまく「自分をだます」のが効果的なんではないかと、個人的にはそんな風に思っています。