マニフェストの話
マニフェストと聞くと政党や個人の公約といった意味をまずは思い出すが、「manifesto」を英和辞典で調べてみると少々ニュアンスは違っていて、宣言(書)や声明(書)と出てくる。だけどここで話題にしたのは政治色のある話ではなくて、僕の本業であるところの、かつてAS/400と呼ばれていたコンピュータ、今ではパワーシステムの上で稼動するIBM iというオペレーティング・システムの話である。ITとマニフェストってなかなか結びつかないのだけれども、予定では「IBM i マニフェスト実行委員会」により1月13日(火)の日経新聞朝刊に全面広告が掲載されるはずである。iForumのサイトでこれの全文を読むことができるので、機会があったら是非どうぞ。
一言で言うと、IBM iのビジネス・パートナーである71社が、継続的にこのシステムを前提にしたビジネスを継続してゆくことを宣言したものだ。ベンダーであるIBMが自らの製品に関する広告を出したとしても特に物珍しくも何ともないだろうが、このシステムの認知度を向上させることを主要な生業としている僕にとっては、他社であるパートナーが積極的にこのような活動を推進してくれるのは、心強いし大いに歓迎したい。いわゆるオープンシステムでなければコンピュータでないといった風潮さえ感じることがある中で、ビジネス用途のコンピュータを導入しようと言う際に、IBM iは選択肢にも入らないことがあるのは事実である。そのような逆境下で、マイノリティーであることが逆に拍車をかける結果になっているのかもしれないが、会社という垣根を越えて、製品を取り巻く強い結束力があるのはIBM iの大きな特徴だとも言える。初めてIBM iに関わると、このコミュニティーの強さに面食らうのだそうだが、それだけこの製品に惚れ込んでいる人達の想いが熱いということなのだ。Windowsに対するマッキントッシュにも例えられることがあるのは何となくわかるような気もする。
今年は僕自身もより一層この製品を世間に広めるために時間を使おうと考えているし、会社の中でも組織変更のお陰で以前よりも動きやすい立場になったことは間違いないと思う。一体何がそんなに良いのだ、と懐疑的になる方もいるかもしれない。そんな時は是非一度何かの機会に、弊社ないしパートナー主催のセミナーにでも参加いただければ幸いであるし、そこで少しでもIBM iに対する認識を変えてもらえることがあったら、僕にとってこの上ない喜びでもある。