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ある時はコンピュータの製品企画担当者、またある時は?

グローバルなる銀行

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アメリカ駐在から何年も前に帰国したにも関わらず、しばらく現地銀行口座には預金を放置したままにしていた。小額とはいえそのままでは失われたのと一緒なので、口座をたたむついでに残金分の小切手を郵送してもらうことにした。その額36ドル74セントである。日本でも換金するのは簡単なことだろうと想像していたのであるが、大きな間違いであった。

まずは小切手を持って、自宅近くの小さな地方銀行に出向くことにした。外為窓口に小切手を出して換金したい旨述べると、少々お待ちを、と窓口担当が奥に引っ込んでから戻ってくると、「当支店では判断できないので、本部に問い合わせる必要がある」とのことだ。

「ではいつ頃結論が出ますか?」

「本部に聞きますので、いつ返事が来るかによります」

「僕はここでこのまま待つべきなのか、数時間後か、数日後に出直すべきなのかを知りたいんですが」

「本部次第なので、何とも言えません」

「じゃ僕はどのようにして結論を待てばよいのですか?」

「本部次第なので、、、、」

(本部は火星か木星にでもあるらしい)「わかりました、こちらにお願いするのはやめた方がよいようですね」

「申し訳ありません。本部でないと何とも判断が、、、」

(本当にわからないんだったら、判明したら連絡するから2~3日待ってくれとでも答えておけばよいのじゃあないのかな?)

では我が家のメインバンクとする、日本を代表する大銀行様ならば、何とかしてくださるに違いない。後日訪れるとやはり外為窓口に案内された。するとさすが大銀行、処理はしてもらえそうなのであるが、手数料がかかるとのこと。と、なんと3310円と電卓を弾いたのである。明細を聞くと、郵送手数料が2500円、取り立て料が600円、その支店に口座を持っていないので自宅近くの支店に送金すると210円、なのだそうだ。だってアメリカで小切手を現金化するには、裏書すればそれでよいはずではないかと追求するも、海をまたぐ、手間がかかる、つまるところそういう規定であるとの説明である。百歩譲ってその取立て手数料だの、国内の送金料は認めるにしても、その郵便手数料とは何だろう?

「この小切手を振り出し元の銀行に郵送するための手数料です。」

「アメリカに手紙一つ送るのに普通200円もかからないではないですか。紙一枚送るのに、何でこんなに高いんですか?」

「いえ、小額とはいえそれなりのセキュリティーと、、、」

「小額なので普通の郵送で結構です。失われてしまうリスクがあることは受け入れるつもりです。」

「いやそうすることはできかねまして、、、そういった手数料を避ける方法として、小切手を振り出し元に返却して、電信で送るようにされてはいかがかと、、、」

「いや電信だと手数料が40ドルと送金額を超えると聞いたので、それはやりたくありません。単なる郵送にそれだけの手数料がかかるのは何故ですか?」

「はい、申し訳ありませんが、規定で、、、」

(以降何度か似たようなやりとりの繰り返し)

他によい代替策を思いつかなかったので、しぶしぶ手数料を先払いした。領収書はもらってある。いつかよお~く内容を調べて、過払いであることを突き止めて返金を要求してやろうと思っている。

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