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南方熊楠の南方曼荼羅をベースに、クランボルツ教授の「計画された偶然性」理論と、スティーブジョブスの「点と点をつなぐ」から考える「偶然」3

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*珍しい!リトアニアからお土産もらいました。なんてミステリアスな文様。
 
昨日の続き。
 
スティーブジョブスの有名なスピーチ。こちらも偶然か必然か昨日のクランボルツ教授と同じスタンフォードで。私も感動し、何度もYouTubeで見ました。
このスピーチの一番最初の話に「点と点をつなぐ」話があります。
 
日本語訳全文はこちら。
http://www.nikkei.com/article/DGXZZO35455660Y1A001C1000000/
 
裕福とは言えない養父母のもとで育ったジョブス。学費が高い大学に通うも、意義が見いだせず退学してしまいます。その後、興味のあった授業に潜り込んでいたジョブス。その一つにカリグラフィーの授業があります。その後、Macを開発する際に、その時学んだ知識がよみがえり、美しいフォントを持つコンピューターを生み出した有名な話。
 
熊楠の考えをベースにすると、カリグラフィーを習うという因果に、Macの開発という因果が出会うことで、ただの「縁」で終わらせず、「起」に変えていったと考えられます。
 
1、因を増やす=たくさんのアクションをとる
2、因を狙った果に結びつける=狙った結果を出す
3、途中で出会った「縁」を縁で終わらせず、「起」に変える。←ココ
 
「縁」を「起」に変えることで、ただカリグラフィーを習って知識を得たという因果で終わらせず、美しいフォントを持つ最初のコンピューターという歴史的な因果へとダイナミックに変えていく。
 
では、どうやって、縁→起にするのか?
 
ジョブスは「繰り返しですが、将来をあらかじめ見据えて、点と点をつなぎあわせることなどできません。できるのは、後からつなぎ合わせることだけです。だから、我々はいまやっていることがいずれ人生のどこかでつながって実を結ぶだろうと信じるしかない。」と言っています。
 
ワタシの勝手な解釈を加えると、これは、ずばり、「自分の経験を過小評価せず、全てを大切にする」ことが大事なのだと思います。自分の経験を過小評価しがちですが、そうすると、何かとぶつかったときに思い浮かばなくなってしまう。自分の経験の数々が、いつかどこかで大きなことにつながるかもしれないとチャンスを狙う。これが縁→起に変える大事なポイントかと思うのです。
 
明日は最後、まとめ。
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