JWLIボストン・リーダーシップ研修 | DAY3 夢の計画書
*ジョーさんの部屋にかけてあったタイル。「
DVを受けた女性を助けるNPOを経営しているジョアンナ・クロフォードさん。通称ジョーさん。昨年、CNNの“ヒーロー”(1万人から25人だけが選ばれるのだそう!)という賞を受けさらに忙しく活動している社会活動家です。
もともとは保険のセールスや不動産のセールスを行っていたそう。その後、起業し(ガーデニング商品の輸入業、広告代理店、そして合コンをセッティングするウェブサービス(!)まで)、ビジネスを成功させて、2004年にWeb of BenefitというNPOを作って活動しています。今は一切対価を受け取らずに困っている人のために活動されています。
ジョーさんはDVを受けている女性を助けているが、過去に関しては一切かかわらず、未来に向かうことを手伝います。具体的には、ドリームプロポーザルという夢を実現するための計画書を作るのを手伝い、必要な資金を提供する。そのドリームプロポーザルには、彼女の信念が詰まっていました。
実際にDVを受けた女性の面談に参加させてもらいました。
ドリームプロポーザルに書く内容は以下3つ。
1、dream big (大きな夢)
2、step and goals (夢を実現するためのステップ&ゴール)
3、how much do you need(最初の一歩を踏み出すために幾ら必要か?)
ジョーさんは、とにかく"dream big !" を連発。小さな夢だと、"That isn’t big enough !" (それじゃ、まだ小さすぎる!) とダメ出しされます。”You have to dream big ! Because you deserve the best !”(大きな夢を描かなきゃ。だって、あなたにはその価値があるのよ!)
そして、驚くほど詳細に夢の内容聞いていきます。どんな家に住みたいの?ベッドルームはいくつ?ベッドルームの天井はどれくらい高い?どんなベッドが置いてあるの?色は?バスルームはいくつ?バスルームの床はタイル?大理石?シンクはいくつ?という具合に。
どうしてそこまで詳細に聞くの?と聞いたところ、「大きく夢を描くため」とのこと。ビジュアル化したイメージを持ったほうが夢を実現しやすいからかと思っていたが、そうではなかった。詳しく考えることで夢が大きくなるのだそう。「車がほしい」ではなく、「ポルシェがほしい」と詳しく考えることで夢が広がっていくのだそう。ジョーさんの答えはすべてシンプルだった。すべては”dream big because you deserve it ! “
何度も何度もThat isn’t big enough ! と差し戻されます。どうして、そんなにdream big !にこだわるかというと、多くの女性は大きな夢をもつことに罪悪感を感じたり、自分は大きな夢に値しないと思うからだそう。その壁を取り払う作業をサポートしてくれる。とにかく、あなたには大きな夢を描く価値がある人なのよ!と何度も何度も繰り返します。
大きな夢を描いた後は、ステップを考えます。ステップは、小さくフォーカスすることがポイントだそう。Dream big but focus small!。会社を作りたいと考えたら、名前を考える。そうしたら、具体的なステップはドメイン名をとること。ここまで小さなステップにすることで、誰でも夢の一歩が踏み出せるのだそう。大きなことを実現するには、小さな小さな一歩から始めなくてはいけない。
そして、最後にそのステップにために必要な金額を計算し、小切手をもらいます。
最初は緊張な面持ちだった女性は、どんどん饒舌になって、面談が終わるまえに「ジョー、ハグしてもいい? 」。そして、「私のことを信じてくれて、ありがとう!」とハグ。
日本であればきっと涙々のシーンだけど、そこはアメリカ人。笑顔でビッグハグ!
ジョーさんとは二日間と半日ずっと一緒にいたけれど、何度you deserve the best ! と聞いたことか。日本では欲張ることはよくないことだというプレッシャーを感じることが多いけれど、そんなことない!すべての人が、大きな夢を見る権利がある!という言葉を聞いているとフワっと心が広がりました。