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巣ごもり需要で増加する「オンラインゲーム」、「有料動画配信」、「有料音楽配信」、「電子出版」市場

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経済産業省は2021年7月30日、「電子商取引に関する市場調査の結果の取りまとめ」を公表しました。

令和2年の日本国内のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模は、19.3兆円(前年19.4兆円、前年比0.43%減)とほぼ横ばいになりました。また、令和2年の日本国内のBtoB-EC(企業間電子商取引)市場規模は334.9兆円(前年353.0兆円、前年比5.1%減)に減少しています。

新型コロナウイルスの感染症拡大の対策として、外出自粛の呼びかけ及びECの利用が推奨された結果、物販系分野の大幅な市場規模拡大につながったっています。その一方で、主として旅行サービスの縮小に伴い、サービス系分野の市場規模は、大幅に減少しています。その結果、物販系分野の大幅な伸長分とサービス系分野の大幅な減少分が相殺され、BtoC-EC市場規模全体としては、830億円の減少となっています。BtoC-EC市場規模が増加しなかったのは、本市場調査開始以降、初めてのことです。

一方で、EC化率は、BtoC-ECで8.08%(前年比1.32ポイント増)、BtoB-ECで33.5%(前年比1.8ポイント増)と増加傾向にあり、商取引の電子化が引き続き進展しています。

中でも顕著なのが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、巣ごもり需要で増加する「オンラインゲーム」、「有料動画配信」、「有料音楽配信」、「電子出版」市場などのデジタル系分野のBtoC-EC市場規模です。

デジタル系分野で最も BtoC-EC の市場規模が大きいのは、オンラインゲームで、1兆 4,957 億円となっています。次いで電子出版(4,569 億円)、有料動画配信(3,200 億円)、有料音楽配信(783 億円)が続いています。

特に、「電子出版」と「有料動画配信」の市場成長率が30%を超えており、巣ごもり需要で大きく増加していることが伺えます。

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デジタル系分野の BtoC-EC 市場規模
出典:経済産業省 電子商取引に関する市場調査の結果

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