クラウド・コンピューティングサービスの戦い、低価格勝負は序の口、資金や陣取り合戦勝負へ
■ 価格競争がアマゾンAWSの勢いを鈍らせた
私道としての専用線や企業の私的なお庭のデータセンターからローマの公道、そして公園の花園と言うべきクラウド・コンピューティングサービスの移行がIOTの登場とともに勢いをましています。そしてクラウド・コンピューティングサービス世界は、2014年にはいってグーグルが仕掛けた価格の引き下げ合戦が激しく戦われた結果、第二四半期、アマゾンAWSサービスの成長が鈍化したと言う報道が目立ちます。(予想されていた年間50%より大幅に低い37%の年間成長率)また遅れている日本は知りませんが、米国では企業コンピューティングの主流に向かって動き出したとされるクラウド・コンピューティングサービスです。
またクラウド・コンピューティングサービスにおいて真剣に勝負できるプレイヤーが登場し、揃って来ました。アマゾン、IBM、グーグル、マイクロソフトなどの各社です。
■ 資金力の勝負にアマゾンAWSは弱いのか?
ニューヨークタイムス紙は、企業コンピューティングの主流になる場合、資金勝負になると見ています。価格の引き下げ競争や投資競争です。
Amazon は50億ドル、 Googleは590億ドル、Microsoftは880億ドル IBMの軍資金は100億ドルと見ています。これを見る限り、軍資金面でアマゾンは不利ですね。
■ 企業コンピューティングの主流としての勝負はロケーション
一方面白いのはギガオムの見方です。企業コンピューティングの主流としての勝負はロケーション(出来るだけ多くの各地へのデータセンター分散)と看做しています。その心は①地震や災害を含めた障害対策としての複数のクラウドセンター②様々な異なる規制対策に対応するローカルセンターへの分散 ③遅延対策としての近場でのクラウドセンター分散です。
この資金のかかるクラウドセンター分散に各社が追随しています。ここに名前が挙げられていないクラウドサービス企業は、グローバルに生き残りが難しいでしょう。グーグルはちょっと遅れています。流石にIBM=ソフトレイヤーは対応しています。マイクロソフトはサトヤ・ナデラCEOがモバイルファースト、クラウドファーストを打ち出し、デバイス&サービスカンパニーからの転換を図っています。ロンドンとソチオリンピックで実績を上げたマイクロソフトの追い上げに注目です。
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アマゾンは欧州が弱いがドイツに建設中・・・
Provider | USA | Europe | Asia | Other |
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Amazon Web Services | 3 | 1 | 3 | 1 |
Microsoft Azure | 5 | 2 | 4 | 1 |
1 | 1 | 1 | 0 | |
Rackspace | 3 | 1 | 2 | 0 |
Softlayer | 5 | 2 | 2 | 0 |
Azure is in the lead with 12 regions, followed by Softlayer (9), Amazon (8) and Rackspace (6). Google loses out, with only 3 regions.
<出所:ギガオム>
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各地でのクラウドセンター建設競争に資金が耐えられるか・・いよいよアマゾンの勝負処(どころ)
<出所:ニューヨークタイムス>
★★Cloud Computing Challenges for Amazon’s Cloud Computing Hopes
★★ The next big front for cloud competition: Location, location, location
★★MicrosoftのナデラCEO、新年度所信で“生産性とプラットフォーム”企業宣言 Xboxは継続