スマート革命と新しい個人コンピューティィングの形、若者がフェースブックから離れる一方何故かツイッターが人気な訳
<序文>
米国のピューリサーチの調査結果を見ていると面白い事象が見えてきます。米国の10代(12歳―17歳)はフェースブックに飽きる一方、ツイッターはすんなりと受け入れていると言うのです。(フェースブックの登録を辞めてはいないが、熱意が落ち、興味が薄れている結果、あまり使われていない)
つい二年ほど前までの現象ではツイッターがフェースブックを追い上げ、結局フェースブックがツイッターの呟きを吸収して逃げ切りました。そして10億人を越え始めた頃から若者離れが指摘され始めています。この件は以下のローカルニュースやハヒントンポストなどの動画ニュースで取り上げられています。
一体、スマートデバイス中心の新しい環境変化、エコシステムの変化の中でどんな個人コンピューティングの形の変化=ネットライフスタイルの変化が起こったのでしょうか?(国内でもパソコンの売り上げは前年比3割も落ちています)
★★Teens: Facebook is just, like, too much drama
★★Survey: Most teens take steps to protect their privacy (podcast)
★★ Teens Getting Tired of Facebook Drama, Pew Survey Finds
以下に動画あり。
★★How Teens Are Really Using Facebook: It's a 'Social Burden,' Pew Study Finds
<出所:ピューリサーチ>
<両親と友達?、うるさいドラマが多すぎ?>
パソコンとブラウザーのオープンな環境の下で成長したフェースブックなどのソーシャルメディアの基本的なインターネット・ライフスタイルはパソコン通信時代の「フォーラム」にあり、一定の限られた範囲ではあれ「見知らぬネットの知り合いとの情報共有」が基本でした。((パソコン通信のフォーラムを引きずっている)フェースブックなどのSNSはこの延長上の仕組みと考えられます。一方インターネットが社会に定着する中でプライバシー規制などのややこしい規制が導入されました。また就職の時に過去の書き込みがチェックされるなどの若者の視点からは社会の嫌がらせが増えました。その上見知らぬネットの知り合いとのもめ事も相変わらず多いようです。
「昔やった馬鹿な行為が後々とがめられる!!」「親と友達、親の監視なんてまっぴら!!」「ちょっとヌードになってみたのに社会の規制はやたらうるさい」「また広告だ!!」となる訳ですね。「また親に文句言われた」など「ドラマが多すぎ」となります。
米国の若者はソーシャルメディアが社会に定着する中で増加する社会の規制にうんざりしていたようです。「大人も一杯いるし、両親も先生もいるなんてうんざり」と言ったところでしょうか。
それ以上に「過去の書き込みを消した」とか「変な友達を切った、ブロックした」とか「プロフィールを偽らざるを得なくなった」とか見知らぬネットの知り合いなどとの間で色々ともめ事も起こっているようです。(実名登録のフェースブックはニックネームのマイスペース時代ほど酷くは無いようですが)
その結果、スマート革命(スマートデバイスへの移行)が進行し始めると「メッセージサービス」など一対一のプライベートなサービスが伸びています。また写真の投稿のインスタグラムようなカジュアルサービス、相手が見たら写真も動画も消えるスナップチャットが伸びています。一方匿名で多少エッチな投稿もできるタンブラーも成長しました。
その結果、古い総合的な仕組み、複雑になったフェースブックに対する熱意が薄れています。
<ツイッターは10代の仲間?>
面白いのはピューリサーチの結果では、10代はツイッターを「メッセージサービス」の延長と考えているらしく、ツイッターの活用が伸びています。確かに140文字は多いのですが、元々ツイッターはスマートデバイスやパソコンのアプリの文化から始まった、開かれたメッセージサービスと考えられる為、10代にはイメージしやすいとの見方が有ります。
スマートデバイスがもたらした「パーソナルコンピューティングの新しい形」の中で古いフォーラム型が廃れ始めていると言う事でしょうか?