伝統を守ることの大切さ
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大学の時代のクラスメートの一人は、兵庫県たつの市に16代続く因念寺の住職さん。彼の"オフィス”を訪問させてもらった。
因念寺...真宗大谷派。現住職は16代七條祐正(しちじょうゆうしょう)氏。
明応3年(1494年)開基。京都水無瀬の七條中納言隆近が書写山円教寺にて剃髪し、野田山に一宇を建立したのが因念寺のはじまり。当初は天台宗の寺院であったが、永正元年(1504年)に真宗に転宗した。現在までに2回の転地と3回の本堂建替えをしている。
写真の山門は、かつて龍野城の大手門だった。
旧龍野城大手門を、明治12年(1879年)にたつの市揖保川町野田の因念寺に移築。記録によると45円で購入している。当時の住職は、七條最正(11代)。
長年の使用に加え、平成16年(2004年)8~9月の台風で瓦等に破損が目立ったため、このたび屋根替えを中心とした修理を行い、平成18年(2006年)4月末に修理が完了した。これまでの瓦には龍野藩主脇坂家の家紋である「輪違い」紋が使用されており、今回の修理では瓦は新調したが、この「輪違い」紋の瓦を特注し、使用している。
門扉の板部分は移築後に張り替えているが、柱や門扉の枠組み、金具などは、龍野城時代のものがそのまま残っている。高さ、幅、奥行とも、6m強。旧揖保川町指定文化財を経て、たつの市指定文化財。
伝統というものの重みを、因念寺を訪問して感じました。
そのクラスメートが、雪の境内の写真を送ってくれた。合掌している雪だるまなんて、かわいいでしょ。
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