イタリア系移民も"敵国外人”扱いされたのだった
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以前紹介したシアトルセンターのカルチャーイベントの一つ、イタリアンフェスティバルに行ってきた。
おいしいコーヒー豆のお買い得パックを買い求め、シアトルオペラの若手歌手によるミニコンサートを楽しんで終わりかと思ったら、今年はそうにあらず。予想外に重い展示会に出くわした。
Una Storia Segreta =イタリア語でA Secret Story と名づけられたこの展示会は、第二次世界大戦時にイタリア系移民がどんな待遇を受けていたかを細かにつづる。日系移民だけでなく、イタリア系移民の中にも、強制収容に移されたり、逮捕されたり、財産を没収されたり、行動の自由を大幅に制限された人が多くいた。
強制収容された人の多くが、第一次世界大戦(イタリアはアメリカの同盟国だった)の退役軍人会メンバーだったという。かつてアメリカのために戦った彼らは、第二次大戦当時の米国政府から、「危険なグループ」というレッテルを貼られたのだった。
体験者が高齢化していく現在、史実を直視する必要を感じた有志が、歴史を語るこの運動を続けているらしい。結果、2000年には、政府が過去の間違いを認める法案 The Wartime Violation of Italian American Civil Liberties Act が成立したという。
時代が変わって"敵国"が変わっても、同じ過ちは犯さないよう、歴史から学びたい。
Una Storia Segretaのオフィシャルサイトはこちらです。
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