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2月24日の米国公聴会以来,トヨタはリーダーシップによって企業体質を少しずつ変えつつあるようだ。米国民にアピールし,米国民と対話するために,多様なソーシャルメディアを的確に活用しはじめている。今日の記事ではそれを詳しくお伝えしたい。
 

まず,第一歩は米国のメガ・ソーシャルニュースサイトであるDigg(ディグ)だ。Digg Dialogというサービスで,米国トヨタCOOであるJim Lentz氏の動画が昨日公開された。これはユーザーから寄せられたトヨタへの質問を集約し,インタビュー形式で返答(Digg Dialogg: Jim Lentz)していくものだ。

Toyota2

この下の方に表示されているのがネットユーザーから寄せられた1422件の質問だ。それぞれの質問がやはりユーザーによって投票され,人気順にランキングされていくシステムだ。ユーザーによって選別された質問トップ10に対して,次々とLentz氏が返答し,それが動画で流れていく。時間にして約28分だ。




これは一ヶ月前にオバマ大統領が国民とネット上で擬似対話したのと同じ手法と言える。

オバマ大統領がオウンド・メディアで国民と対話した日 (2010/2/2)

 
 
そして対話はTwitter上でも始まった。

もとより米国トヨタはToyotaというアカウント名で積極的にTwitterを活用している企業だが,昨日,Tweetmeme(ツイートミーム)上に独自ブランドチャネルを開設することで,さらに果敢な一歩を踏み出したのだ。

Tweetmemeは,Twitter上のホットエントリー(今ツイッター上で話題になっているニュース,画像,動画)を表示する人気サービスだ。ブランドチャネルとは,特定のキーワードやハッシュタグに関しての情報を集約するもので,Tweetmemeに申請することで作成できる。必ずしも企業のみが使用しているわけではなく,例えば大地震にみまわれたチリに関するホットエントリーを表示するChileチャネルなどもある。開設自体は無料のようだが,そこに入れる広告やオリジナルurl設置は有料となる。TOYOTAの場合は,TOYOTA Conversations という独自チャネルを独自urlで開始した。

Toyota1_2

画面左側にならんでいるのは様々メディアが報じたトヨタ関連記事,それに対してRetweet数(これはdiggの投票にあたる)でその記事へのユーザーの関心度が見えてくるわけだ。また右側上部にはトヨタに関するツイートをリアルタイムに表示する窓。その下は紹介済みのDigg Dialogの組み込み動画だ。

さらに画面右側の下部には次のような内容が続いている。

Toyota3

ここでもトヨタはリコールを積極的に告知している。最上部の"What we're doing"をクリックするとToyota Recall Information という,いわばリコール情報を集約するサイトに誘導される。真ん中"Recall Latest Updates"においては,Toyota YouTubeToyota TwwitterToyota Facebook という三大ソーシャルメディア上でのそれぞれのトヨタ・アカウントへのリンクがあり,そこでもユーザー交流や安全に取り組む姿勢のアピール,リコール情報共有などがされている。最下部は"Is your vehcle involed?(あなたの車は大丈夫ですか)"とあり,現時点でリコール対象になっている車,そしてリンク先にはリコール内容がわかりやすく説明されている。

Toyota4

例えばRecall Informationの画面はこんな感じだ。中央上部にあるのはトヨタ米国内にある工場の動画で,品質改善に取り組む姿勢がうつされている。それ以外にもテストの様子,電子制御装置に関する説明など,連日のように動画がアップされている。

 
ただしこれらのアクションは直ちに物事を解決するような万能薬ではなく,依然としてトヨタに対する評価はネガティブな空気が強い。例えば下記画面は,ブランドに対するネガポジ評価を(英文の文脈解析によって)自動的に行うTweelfeelというサービスを利用して,本日朝8時の時点でToyotaとHondaの評価をチェックしたものだ。

Toyota5
【トヨタに関する英語ツイート,112件のうち,ネガティブ意見が72%

Honda1
【ホンダに関する英語ツイート,10件のうち,ポジティブな意見が60%

残念ながらトヨタへのツイートは72%はネガティブなものだ。筆者は2月24日の公聴会直前にもトヨタに対するTweetfeelを確認しているが,そのときも74%だった。まだまだ批判的な意見が多いし,さらにツイート数がホンダの10倍を超えているようだ。これはクレームに対する初動の遅れに端を発するもので,爆発の域まで達してしまった世論を収めるには相当の時間がかかるということかも知れない。

しかしながら,トヨタがユーザーに対して積極果敢に対話をしはじめ,オープンで公正な姿勢を表明したことは,必ずや米国民の心に届き,時間をかけてトヨタ・ブランドの再評価につながるものと筆者は確信している。

またこのような事実をマスメディアの偏向を通さずに誰でも閲覧できるようになったことも,ソーシャルメディアの持つ大きな意義と言えるだろう。
 
そして何より,一日本国民として,豊田社長をはじめとするトヨタ社員にエールを送りたい。
がんばれ!トヨタ!


【参考記事】

ソーシャルメディア炎上考察 ~ ペプシ Refresh Project のトラブルとその顛末 (2/5)   



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