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Twitterアプリでも収益を! ~ Twitterアプリ専用マーケットプレース「Oneforty」がオープン

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ソーシャルアプリケーションが急成長している。

Facebookの35万をはじめとして,iPhoneアプリは13万,Androidも1.6万と,Windowsを遥かに上回る勢いで成長を続けている。

急成長の理由はいくつか考えられるが,(1) 巨大なユーザー群にリーチできるアプリ・プラットフォームがあること,あわせて (2) 販売,課金,広告配信,ダウンロードの仕組みが整っており,開発者は良いアプリを開発することに専念できること も重要だ。

そしてTwitterも実は5万のアプリがあるといわれている。(後述するOnefortyの創業者Laura Fitton氏によると,この5万という数は開発中ないし実験レベルのものも含んでおり,アプリといえるものはそれほど多くないとのこと)

もとよりTwitterは極めてシンプルな仕組みだが,それを補完するためのAPIをいち早く公開したため,巨大なTwitterエコシステムを形成したためだ。ただしその多くはサーバ代も含めて開発者のボランティアとなっているものが多く,サービスが突然停止されるものも少なくなかった。その理由はシンプルで,上記(2)にあたる販売プラットフォームがなかったためだ。

そんな中,2009年9月に創業された Oneforty が,ついに2010年1月14日にコマース機能を装備し,アルファ版としてTwitterマーケットプレース・サービスを開始した。



すでに2300を超えるアプリが登録され,うち100超のアプリが有料で販売されてはじめた。その中にはiTunesで購入できるTwieetieやTwitterificなども含まれている。

アプリの登録は無料,販売価格は開発者が決定できるが,最低価格$0.99~$14.5までだと25%,$14.5以上だと20%が販売時に手数料としてチャージされ,残りが開発者の手元に届く仕組みになっている。またアフィリエイト機能も用意されており,ブログなど他のサイトでアプリ販売することも可能とのこと。




また創業者のLaura Fitton氏によると,今のところワンタイムチャージだけだが,ゆくゆくは課金バリエーションも増やす意向があるとのこと。またこのプラットフォームをTwitterアプリのみならず,他のアプリなどにも適用範囲を広げていくことも検討しているそうだ。つまりアプリ分野でのAmazonを目指しているのだろう。

ユーザーとしてもなかなか使い勝手がいい。今まで海外Twitterアプリの最新情報をつかむことはなかなか困難だったが,今後はこのサイトがTwitterユーザーにとって大切な情報源となりそうだ。カテゴリ分類やユーザー評価,分野ごとのおすすめアプリや有名アプリ(Vectorの定番のようなものだ)などもあり,シンプルだが必要十分な機能を備えている。

なお,このonefortyは米国メジャープログメディア ReadWriteWebの 2009年注目ベンチャー製品サービス・トップ10 に位置情報FourSquare等とともに選出されており,開発資金もベンチャーキャピタルから2億円ほど調達済みだ。

Twitterのエコシステムを支える強力な販売プラットフォームとして,今後の成長を期待したいところだ。

 
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最新の筆者著書です。 『Twitterマーケティング 消費者との絆が深まるつぶやきのルール』

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