10日ほど前に、@IT主催のイベント「リッチクライアントカンファレンス」を行いました。ご来場いただいたみなさま、ありがとうございます。
さて今回のカンファレンスでの最大の収穫は、リッチクライアントの新たな課題を発見することができたことでした。実は、リッチクライアントのイベントは今回で3回目。もうだいたい語り尽くしてしまったような気がしていたのですが、全然そうではありませんでした。
新しい課題というのは、SOAへの対応です。
基調講演で講演いただいた野村総合研究所の田中氏の講演の中には、サーバ側のビジネスロジックがSOAでダイナミックに構築できるような環境が揃ってきたときに、クライアント側ではそれに対応できる環境がまだ整っていない、という問題提起が含まれていました。
そして同様の質問が、一番最後のセッションでも会場からあがりました。「SOAで新たなサービスをビジネスロジックに加えたとき、クライアントはそれを利用するために作り直さなければならないのか?」という質問です。
いまのところ、答えは「はい、ビジネスロジックが変わるたびに、クライアントは作り直さなければ行けません」です。
この、「SOAのダイナミックさにクライアントがついていけない」というのが、新たな課題です。
サーバ側でのビジネスロジックはBPELでダイナミックに設定できます。しかし、クライアントはビジネスロジックが変わるたびに、それに対応する画面やクライアント側のロジックをいちいち作り直さなければなりません。BPELみたいなスクリプト言語でパパパっと変わるようにはできていません。
これではSOAによる俊敏なビジネス変化への対応をクライアントが足を引っ張ってしまいます。
この課題に対応する製品やビジョンは、まだどのベンダからも提供されていません。まあ、ようやくSOAのためにBPELやBPMN対応の製品が出つつある現状では、まだクライアントのほうにまで手が回らないのは仕方ないでところでしょう。
それと、これは「リッチクライアントの課題か?」と言われれば、答えは「ノー」です。リッチクライアントにかぎらず、SOAで利用されるクライアント全てに共通する課題です。恐らく、あるベンダはミドルウェアで解決しようとするでしょうし、あるベンダはリッチクライアントの機能で解決しようとすることでしょう。
いま多くのベンダが取り組んでいるSOA。まだまだソリューションとして完成度があがるには時間がかかるようです。
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新野淳一
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