タスク・チームのススメ(5):運営方法を決める
タスク・チーム推進で考えるべきことを連載しています。
まず、前回のおさらいです。
1.タスク・リーダーは最初に行うべきことは、解決すべき問題と目的の明文化
2.コツは、タスク・チームで得る結果(=ゴール)を明確にすること
3.現状を把握することで、現状とゴールのギャップが明確になり、何を行うべきかが分かる
4.解決すべき問題と目的は仮説でよい。最初の段階でタスク・メンバーと話し合い、最終決定する
今回は、リーダーが次に行うべき仕事を紹介します。
次の段階は、タスク・チームをどのようなステップで進めるか、大枠を決めることです。
先に考えたタスク・チームが解決すべき問題と目的が出発点です。
つまり、このタスク・チームで得る結果(=ゴール)を考え、このゴールを得るために何をすべきなのかを、ゴールからさかのぼって考えていきます。
具体的には、
1.そのゴールとなるアウトプットを出す時期を考えます
なるべく具体的に、考えた方がよいでしょう。
前回、ゴールとして「製品事業部A/B/Cの3部門協働による製品開発プロジェクトを年内に3件立ち上げる」という例を挙げました。このケースだと、例えば「今年の12月末まで」がゴール達成時期です。
2.そのアウトプットを出すまでにどのような作業を行うか、現在からゴールまでのマイル・ストーンを考えていきます。下記は例です。
2月上旬 タスク・チームの結成
2月中旬 タスク・チームの準備
2月下旬 タスク・キックオフの告知
3月上旬 タスクのキックオフ
3月中旬まで タスクの目的の明確化
4月上旬まで 現状分析
4月中旬まで 目標とギャップの定義
5月中旬まで 問題の原因の分析
6月中旬まで 問題分析に基づき、アクションプランの定義
6月下旬まで アクションプランのスケジュールと評価指標の定義
併せて進捗状況把握方法の合意
7月上旬から アクションプランの進捗管理
以降、隔週で進捗報告会議
12月中旬 最終進捗会議と、タスク・チームの総括・反省
3.上記のスケジュール概要に加えてロジスティックスも決めておきます。
その都度決めたりしていると結構大変なので、最初に決めておくとより運営のワークロードが減ります。具体的には、
・どの程度の頻度で定例会議を行うか
毎週行うのか、隔週で行うのか、毎月か、等です。例えば予め「毎週月曜日16:00-17:00」と決めます。タスク・メンバーが決まった後、皆さんの都合を聞いた上で調整が必要となる場合もあります。併せて会議室もタスク終了まで予約しておきます。
・情報交換の方法
私の勤務先では、タスク・チームを立ち上げると、多くの場合、まずLotus Notes上に情報共有データベース(DB)を作成します。タスク・メンバーに適切なアクセス権限を設定し、このDB上で情報共有する方法でタスクを進めます。途中で新規メンバーが入ったときでも、過去の議論や資料が時系列で参照できるので、短期間でキャッチアップできます。
・マネージメントへの進捗報告の方法
誰にどの程度の頻度で報告するか。(例:毎月)
どのように報告するか。(例:リーダーが報告する)
結果をどのようにメンバーにフィードバックするか
ここで決めたタスク・チームの進め方は、できれば1枚か2枚程度の資料にまとめて、後述するタスク・チームのキックオフで説明するとともに、情報共有データベースで最初に見るべき文書として登録することで、新規メンバーも分かるようにしておきます。
関連リンク:
■タスク・チームのススメ(1):タスク・チームって何?
■タスク・チームのススメ(2):タスク・チームはどのように立ち上げるのか?
■タスク・チームのススメ(3):リーダーを決める
■タスク・チームのススメ(4):タスクの問題と目的の定義