永井孝尚のMM21:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) 永井孝尚のMM21

マーケティングとは? グローバル化とは? ライフワークとは? 一緒に考えてみましょう

まだ私が20代の頃の話です。

その後、日本IBMの専務まで昇進した後に退任され、現在あるグローバル企業のCEOを勤められている方がまだ部長だった頃に、カバン持ちで米国出張のお供をしました。

当時、IBM-Americaの傘下には、各製品開発事業部がありました。

この部長は、IBM-Americaの責任者に、日本やアジアパシフィック側から本社の製品計画全般に関する要望を説明し、解決を依頼するために、プレゼンテーションをすることになっていました。

このIBM-Americaの責任者、当時のIBMではトップ5に入る大物です。

当然のことながら、資料作成には念には念を入れることになりました。週末、私は米国のオフィスに出て資料のチェックを行いました。

部長は、というと、一人で部屋にこもっています。

資料の内容確認があったので部屋に行くと、プレゼンの予行演習をしていました。

それも、プロジェクターに資料を映し、実際に立って、一言一言確認しながら行っています。

それを何時間も続けています。

いつも流暢な英語で抜群にうまいプレゼンを行う方でしたが、この達人レベルにして、このようにプレゼンのためには周到に努力を重ねてベストなプレゼンを行うとされていることを改めて実感しました。

この方の足元にも全く及ばない私は、それ以降、プレゼンには準備を怠らないように心掛けるようになりました。

とは言え、自分なりに準備を万全に行ったからと言って、ベストなプレゼンが出来る訳ではありません。

実際、私自身もプレゼン後に、「あそこはああすればよかった」「こうすればよかった」と反省することばかりです。

しかし、万全な準備を行った上で反省するのと、十分に準備をせずに反省するのでは、その後の改善度合いが違うようにも思います。

北添さんもブログで、「大事なプレゼンは、事前に完璧に作文します。」とおっしゃっていますが、全く同感です。

こういうことをカッコ悪いという人がいるかもしれませんが、すべき準備をちゃんとしないで失敗する方がよほどカッコ悪いように思います。

一方で、こちらの記事のようなこともあります。以前、私は非常に体調が悪い状況で(しかも十分な準備もできずに)プレゼンを引き受けて惨憺たる結果になったことがあり、深く共感します。

やはりプレゼンを成功させるためには、精神的にも身体的にも安定した状態で臨むことが何よりも大切なのでしょうね。

nagai

Special

- PR -
コメント
yasu-sasaki 2008/05/29 13:16

わたしの忘れられない思い出として、小学校の弁論大会に出る羽目になり、予選とか本線とか、その度に予行演習を延々と親父の前でやらされた事があります。

前を見ろ、もっとゆっくり、言葉をハッキリと、自分が訴えたいことを身体全体で表せ、、、延々と続くダメ出しにその当時は本当に嫌で仕方ありませんでしたが、今はこの体験しておいて本当によかったと感謝しています。

もしかしたら人前で話すのは小学生の時が一番上手かったのかもしれません(苦笑)

中村昭典 2008/05/29 23:12

まったく同感です。
私もはじめての講演の時、60分の原稿をすべて、一字一句書きました。「えーと」まで書きました。今でも覚えています。事前の準備がしっかりできていてこそ、冷静に周囲を見る余裕も生まれるわけで、それではじめてギャグのひとつも入れられます。今でこそプレゼンの本を出したりしていますが、やればやるほど準備の大事さを痛感します。

永井孝尚 2008/05/30 07:42

佐々木さん、
コメントありがとうございました。
お父様は厳しく、優しい方だったようですね。
私は子供の頃から人前で話すのがとても苦手で、社会人になってからやっと鍛えられたように思います。新入社員研修で、3分間スピーチをよくやっていましたが、ボロボロで無残なものでした。

永井孝尚 2008/05/30 07:45

中村さん、ありがとうございます。
本当におっしゃる通り、準備の量と本番の余裕は比例しているように思いますね。

J 2008/05/30 12:18

“原稿”は作るべきなんでしょうか。私の場合、資料を見直しながら何を言うべきかを練り込む“準備”は入念に行うのですが、原稿は全く作りません。原稿を読むぐらいなら自分で話さずとも滑舌の達者な者にしゃべらせた方が聞き取りやすいし、そもそもライブである必要もなくビデオでも流せば良いじゃないかとさえ思ってしまいます。
プレゼンのその場で考えた言葉が、入念に準備した原稿より優れているのかと問われれば返答に窮しますが。

とおる 2008/05/30 13:46

この方、Uさんと呼びましょう。Uさんって、ものすごーく頭の良い方で、永井さんには所属長でも、私はいっしょに仕事をした仲で。日曜日出社して、よーいどんで仕事を開始し、私がまだ半分しか出来ていないのに、彼女は終わっちゃって、「先に帰るわね」って帰っちゃったぐらい。あ。私の頭が悪いんだ・・・。
 
Uさんのプレゼンはいつも明瞭で、わかりやすく、的をえているのですが、さすが、こういった背景での努力があるからですね。本当に完璧を狙ってきますからね、Uさん。
 
それから、この出張をされた時って、Uさんのチームを世界レベルのソフトウェア拠点にするため、孤軍奮闘、血まみれの努力をされている頃ですよね。いっそう、鬼気迫るものがあったと思います。この業界、あんまりいないけど、彼女は偉いと思うな。


コメントを投稿する
メールアドレス(必須):
URL:
コメント:
トラックバック

http://app.blogs.itmedia.co.jp/t/trackback/77444/12700328

トラックバック・ポリシー


» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP


プロフィール

永井孝尚

永井孝尚

日本IBM・ソフトウェア事業部のシニアマーケティングマネージャー。
著書「100円のコーラを1000円で売る方法」(中経出版)、他数冊。

詳しいプロフィール

カレンダー
2012年2月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29      
カテゴリー

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 富士通元社長の山本卓眞氏が残した次代へのメッセージ
富士通の社長、会長を務めた山本卓眞氏が亡くなった。哀悼の意を込めて、日本のIT産業界の大御所が残した次代へのメッセージを紹介しておきたい。(2/6)

news094.gif Facebook就活はもう古い?
約260人のブロガーが、ITにまつわる時事情報などを日々発信しているビジネス・ブログメディア「ITmedia オルタナティブ・ブログ」。その中から今回は「就活」「都心の雪」「ソーシャルメディア」などを紹介しよう。(2/4)

news094.gif 東北をコットンの生産地としてブランディングしたい──リー・ジャパン・細川取締役
塩害に強い綿の生産で東北に新たな産業を作りたい。オーガニックコットンの採用など、環境負荷を下げるジーンズ生産に取り組んできたリー・ジャパンの新たなチャレンジとは──。(1/30)

news094.gif 東北から始まるイノベーション
企業のICTを活用と若手IT技術者による東北発のイノベーションが、中長期的な震災復興の鍵となる。(1/27)

news094.gif 貧困国の雇用を創出する印刷屋、丸吉日新堂印刷の挑戦
全国から約2万7000件の名刺制作を受注をする札幌の小さな印刷会社の成功の秘密は、地道な社会貢献にあった。(1/16)

Special

- PR -

サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ