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クラウド戦役をZガンダム視点でわかりやすく解説するブログ+時々書評。

マイクロソフトのオススメVision動画4本。武器は強力なはずなのにバイラルが弱いと感じるのは何故だろう?

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お盆期間であるにもかかわらず、多くのブロガー仲間の皆様にお話しする機会が
いただけたことは大変ありがたい。このオルタナブログでは、月に一度ブロガー限定の
会合が催され、持ち回りで勉強会的な話をすることになっている。今回はオラクル時代
の先輩である玉川氏から指名のを受け、私が担当させていただいた。

さて、このブロガー集団、私にとっては難敵である。1つには、IT業界の重鎮の方々が
多いため若輩が知ったような口をきくと「それはちょっとちがうんだけどね」などと
「かわいがり」を受けてしまいそうな雰囲気がある(実際には優しい方々なのだが)
こと、そしてもうひとつには、および世代間のギャップにさいなまれることである。

今回は、エバンジェリストの仕事を紹介しようという趣旨で、コンテンツを用意して
いったのだが、「冒頭『エヴァンゲリオン』を全く知らないという方挙手願います」
という問いへの反応で私の浅はかな目論見が脆くも崩れ去ることになった。
エバンジェリストって何するの?A.T.フィールドを中和するだけの簡単なお仕事です
という過去の投稿を再編集する形で解説を試みようとしたのだが、あまり深入りすると
大外ししそうだったので、後の懇親会における山口氏との談笑ネタとして使う以外、
エヴァネタは封印することにした。

普段は2手3手先を読み、バックアッププランを用意しながら「まあ、こんなものか」と
冷静に流すこともできるのだが、今回はそれほど準備に時間をかけることもできなかったため、
結果ネタとして機能しないシナリオが多くなってしまったのである。プロの話し手としては
基本を忘れた痛恨の失敗である。この経験を今後の糧とさせていただきたい。

そのような状況下、私がどうにか場を進行できたのは、持ち合わせた武器の性能に
よるところが大きい。エバンジェリストが閉ざされた相手の心を開き、距離感を縮め、
共感してもらうために用いるVisionビデオの中から、公開可能なものをいくつか
お見せしながら、説明を行ったところ、思いの外ご満足いただけたようだ。

土日のうちから数名の方に投稿までいただいている。(投稿順)
ブロガーミーティング『エバンジェリスト2.0』 (小俣氏)
【オルタナ定例MTG】Microsoft エバンジェリスト 砂金信一郎さんによる『エバンジェリスト2.0』。ガンダムな人なのにエバ繋がりでヱヴァンゲリヲン的プレゼンに。  (方波見氏)
優秀なエンジニアを採用したい会社は、自社もそれなりになろう (大木氏)
マイクロソフトの強みは同期にある (加藤氏)
改めて感謝の意を表したい。

具体的に、見せたビデオは何だったのか?気になる方もいると思われるので、
利用シーンの解説含め、ご紹介させていただきたい。想定する場面としては、ありきたりだが、
コスト削減やコンプライアンス以外にはまったく興味を持っていないと断言し、何かの事情で
マイクロソフトに対してネガティブな印象を持つに至ってしまったキーマンを相手に、
次世代コンピューティング環境の価値を伝え、距離感を縮ようという打ち合わせに、
エバンジェリストが投入されたという感じである。

まず最初に紹介したのはコチラの動画。

A Glimpse Ahead Microsoft Office Labs vision 2019

これをお見せした後に、「こんなことが実現できたらいいと思いませんか?」と聞くと、
まったくもってNo!興味ない!という反応が帰ってくることは少ない。懐疑的な方の場合、
「どうせビデオの中のインチキだろ?」という感情を抱かれるはずである。

そこへ、「確かにビデオにでてきたものをそのまま今実現しようとしたら無理か、すごく費用が
かかってしまうと思われるかもしれませんが、不可能ではないのです。要素技術はすでに…」
と画面の操作の間に話をつなぎつつ…。

E3 2009: Project Natal Xbox 360 Announcement

E3で発表したXbox関連のNATALプロジェクトを紹介する。これは、モーション認識の技術で
何がすごいかというと、1.モーション、表情、言語認識の精度がゲームで使えるほど高く、
2.複雑な装置を必要とせずたった1つのカメラで構成されるハードで実現しており、
3.家庭用ゲーム機のオプションとして販売できるほど廉価に提供できる、という3点であり、
たまに「あのカメラが」スゴいに違いない、という方もいるかもしれないが、実際には、
そのカメラからのデータを解析するソフトウェアがスゴいのである。かつ、Xboxの場合、
家庭用ゲームプラットフォームではありながら、開発体系は.NET技術の枠内であり、
XNAライブラリからNatalを制御できるようになれば、PCなど他のWindows環境への
移植も容易になると考えられる点である。立て続けに…

Microsoft Surface - The Possibilities

Surfaceを紹介する。日本では販売していないが、北米ではすでにホテルのロビーなどで
実際に利用されている卓上型のタッチ操作コンピューターである。先日のReMIXでも
参考出展として展示させていただいたコーナーでは相変わらず人気を博していた。

冒頭のビデオで壁一面に映し出された画面をジェスチャーで操作するようなシーンがあるが、
NATALとSurfaceの要素技術があれば、十分実現可能そうであると感じていただけたのでは
なかろうか。加えて、タッチインタフェースなどこれらの技術のいくつかは、Windows7に標準で
搭載されており、Surfaceを輸入してこなくても、Surfaceのようなデバイスを作ることは可能だ。
個人的にはむしろ日本の家電技術や工業デザイン的な観点から、やや無骨な感もある
Surfaceを超える次世代型コンピューターを日本で開発していただきたいと考えている。
…という話をすると、心を閉ざしていた相手も、徐々にこちらのペースに引き込むことができる。

そして、最後に「どうせ全部Windowsにしたいんだろ」とApple信者が拒否反応を示すような
場合に備え、親子愛をテクノロジーでつなぐLive Meshを紹介する。

Live Mesh - Synchronizing Life

このビデオの中で、出張中の父親はMacBookを使っているが、他のデバイスと同じように
息子が飛び込んでいる写真データを同期したり、娘が聞いているプレイリストと同期したりと
Windows搭載のPC以外のものがあまねく同期していることに気づくだろう。Live Mesh
フォルダ同期機能は公開ベータですでに使える状態にあるので是非お試しいただきたい。
機能は一部限定されるがMacOSでも利用可能だ。

デバイスといえば、冒頭の動画の中で、PCが1台もでてこなかったことにお気づきだろうか?
マイクロソフト=PC向けのクライアントOS&オフィス製品の会社というイメージが強くつき
すぎてしまっている方であれば、認識を改めていただくよい機会である。たとえば10年後、
PCが全く使われない世の中が来たとしても、マイクロソフトはその備えをしている、というより
むしろそのような世の中を自ら作り出そうとしているところもある。

そして、そのような変革はマイクロソフトだけで実現できるものではなく、多くのパートナー企業
やお客様の理解がなければ進まない。昨年末以降さらに世知辛い昨今、明るい未来を
共に描きながら一緒に実現してゆくために、お互い何ができるか考えてみようという言葉を
最後に残し、深追いせずさってゆく…。

実際にはそんなに簡単にことが進むわけではないが、心を開き、共感を得てゆくための
戦術の基本型である。ただ、このような戦い方ができるのも、ビデオに描かれるシナリオの
クオリティあってのこと。チンケな映像では逆効果もありうる。

この、Visionビデオを前面に押し出した戦術で共感を得られた場合、ランバ・ラルに
言われずとも、モビルスーツの性能のおかげで勝てただけであるということは
エバンジェリスト一同理解している。ただ、一番うまく使うためのTipsを戦いの中で
蓄積していることもまた事実。

ただ、気になるのはこれほど単体で共感を呼べそうな動画素材でありながら、日本であまり
バイラルに広まっていないのは何故なのだろうか?という点。先日のオルタナブロガーの
集まりでも「知ってるよ、みたことあるよ」という方は少数派だった。

我々エバンジェリストのがんばりが足りない、ということもあろうが、このブログをたまたま
呼んでしまった方も、できればこんなのあるんだよ、とマイクロソフトのためではなく、
次世代コンピューティング実現のために、エバンジェリスト、ビジョナリストとしてご紹介
いただきたい。上記埋め込みはすべてYouTubeからの素材。紹介、埋め込み自由である。

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