SEMAT.org の Signatories
先の記事で、semat の共同署名者のリストを載せました。
Pekka Abrahamsson Scott Ambler Victor Basili Jean Bézivin
Dines Bjorner Barry Boehm Alan W. Brown Alistair Cockburn
Larry Constantine Bill Curtis Donald Firesmith Erich Gamma
Carlo Ghezzi Tom Gilb Ellen Gottesdiener Sam Guckenheimer
David Harel Brian Henderson-Sellers Watts Humphrey Capers Jones
Martin Griss Ivar Jacobson Philippe Kruchten Robert Martin
Stephen Mellor Bertrand Meyer James Odell Meilir Page-Jones
Dieter Rombach Ken Schwaber Alec Sharp Richard Soley
そして、
ソフトウェア開発に身を置く人であれば、この中に知った名前をいくつか発見できるはずです。
と書きました。
このでは、何人かぼくの知っている人を簡単に紹介します。知らなかった人、解説ページをリンクしますので、ぜひ知ってください。「ソフトウェアの歴史」に名を残す仕事をした人たちです。(このリストは時間をみて更新しようと思います。)
- Scott Ambler
『アジャイルモデリング』著者。アジャイルデータ、アジャイルデータベース、モデル駆動アジャイル開発、などのコンセプトで知られる、アジャイル推進者の一人。現在IBM。個人的に何度かお会いしている。が、たぶん顔を覚えてもらってないだろうな。。。 - Victor Basili
GQM アプローチによるプロセス改善。現在はフラウンホーファーらしい。 - Barry Boehm
COCOMO 見積もりモデル、「変更コストは指数関数的に増加する」と言った人。、アジャイル界では書籍『アジャイルと規律』にて、はじめて計画駆動とのバランスと「アジャイルのスイートスポット」を言った人。 - Alistair Cockburn
ソルトレイクに住む、ソフトウェア人類学者。ぼくの先生の一人。ユースケースの造詣が深く、アジャイル宣言の signatories の一人でもあり、Crystal ファミリー方法論を作った。『ユースケース実践ガイド』がお勧め。個人的には、2004年に、ソルトレイクで彼の家に招いてもらった。XPJUGの講演で、東京、大阪・京都に来たこともある。『アジャイルソフトウェア開発』。@TotherAlistair - Larry Constantine
ヨードンとともに、構造化設計から、コヒージョンとカプリング(凝集度と結合度)、という概念を導いた人。現在はユーザエクスペリエンスの立場から、アジャイル開発を見ている人。agile-ux メーリングリストで発言が多い。 - Erich Gamma
Eclipse/IBM Jazz のリード。デザインパターンを書いたGoFの一人。Kent Beck とともに、JUnitを最初に開発。「テスト感染」という言葉。IBMスイス。 - Tom Gilb
Evo という「世界初のアジャイル方法論者」。ぼくのヒーローの1人。現在は Scrum のプロダクトオーナー側の「価値」をどう作るか、を考えている。昨年はじめてコペンハーゲンでお会いし、デミング、PDCA、Systems Engineering の話をしたり、夕食を一緒にできた。息子の Kai Gilb も、コンサルタントとして活躍している。@imtomgilb - David Harel
状態遷移図の開祖。状態遷移図のことを、「ハレル図」っていうことを知っているか?彼は、ユースケースのことを大粒度の状態、とも呼んでいるよ。 - Watts Humphrey
カーネギメロン大学(SEI: Software Engineering Institute)。ソフトウェア品質の父、とも呼ばれる。成熟度モデルCMM, TSP, PSPの祖。 - Ivar Jacobson
UMLを作った3アミーゴの1人。OOSE開発方法論。ユースケースの開祖。「ソフトウェアプロセスの話はもうたくさんだ!」と、RUPを離れて、Essential UP をプラクティスベースで提供。何度もお会いして、一方的に会話を仕掛けているが向こうはぼくを認識してくれていないだろうな。 - Philippe Kruchten
クルーシュテン博士。RUPの祖。アジャイルを工学的にバランスよく捉えている人の一人。先ごろ来日講演した講演のすばらしい資料が以下。(アジャイルは単に廃れつつある流行語なのか) - Robert Martin
90年代 C++ Report 編集長。ボブ叔父さん。受け入れテストツール、Fitnesse 開発者。ソフトウェア設計原則 SOLID。『オブジェクト指向開発の奥義』 (よい設計とは何か?という問いの現代的な答えを知りたい人は、必ず買って読むこと)。個人的には2003年に何度か食事をして、そういえば日本に彼の教材を輸入しようと検討したこともある。@unclebobmartin - Stephen Mellor
シュレイヤ・メラー法。実行可能UMLによって、アジャイル宣言の一人。MDAの旗手。 - Bertrand Meyer
大著『オブジェクト指向入門』(厚くなった第二版はとても重くて。。。)。契約による設計(Design by Contract)。オブジェクト指向プログラミング言語、Eiffelを設計した。ぼくのヒーローの一人。個人的には C++ ではまっていたときに、Effel の美しさにふれ、1992年来日時にサインをもらった。 - Dieter Rombach
ロンバック博士。現在フラウンホーファーのエグゼキュティブディレクタ。個人的には、昨年フラウンホーファーにADLの視察に行ったときに話を聞くことがあり、Experimental Software Engineering という考え方に触れて、産業界と学会を繋ぐ鍵だ、と思った。この分野では、Victor Basili 博士との共著も多いのですね。 - Ken Schwaber
アジャイル方法論Scrumの父。個人的には、Agile2004かな、彼のScrumのチュートリアルを受けました。 - Richard Soley
OMGの会長。個人的には、一度UMLフォーラム東京のときに、昼食を、ヤコブソンと一緒にさせてもらったことがある。また、ETロボコン(その時はUMLロボコン)の表彰式で、表彰授与役をやってもらったことがあります。
さて、semat に戻りますが、僕自身は、イギリスにデンマークでのAgile09カンファレンスに行ったときに、Tom Gilb からこの話を聞いて興味を持ち、サイトを読んで自身でサポーターとして署名しました。
今後に注目するとともに、何か協力をしたいものです。まずは、全文日本語訳から協力しようか。。。。