XPは第二版になって過激さを失ったか?
ちょっと長いが、今朝のKent BeckのXPメーリングリストへの投稿を引用、要約したい。このメールは、「XPは第二版になって、その過激さを失った」というスレッドへの回答になっている。
RE: [XP] Do it by the book
Wed May 2, 2007 1:32 amXP2nd になってXPは「ダイヤルダウン」した、という意見をよく聞く。1stよりソフトに、柔軟になったといわれるのは嬉しいことだ。2ndが攻撃性を欠いているのは意図的だ。ぼくのゴールは、「価値」(value)を基礎にした「原則」(practice)を活用することで、できるだけアジャイルになること。「実践項目」(practice)のチェックリストを作ってしまっては柔軟性を失ってしまう。実践項目は外的要素との重ねあわせだ。価値と原則に沿って行動することで柔軟性が増すが、自身が意識を持つことが必要だ。よい考えをよく実践するには、強制に頼ってはいけない。第二版では、実践項目チェックリストを埋めるより、人と周囲の状況により注意を払うように重きを置いている。
XPは、第一版の「本の通り」できかもしれないが、そのやり方では、リスペクト、ビジネス全体、説明責任、プロセスと結果に対する責任、の観点が抜ける。「チーム全体でビジネス価値を高めること」は、「自分自身がよいプログラマであること」よりもずっと難しい。
最後の文章は、
It is much harder to consider value to the business as a whole than what is good for me as a programmer.
すごいなー、Kent 自身が、いつも成長していることを示す文章だ。原文は、こちら。
http://tech.groups.yahoo.com/group/extremeprogramming/message/128285