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今までの経験から、マーケティング戦略を考えるにあたって「時間」という概念は切っても切れないものであると思います。そこで、先人の残した言葉「時は金なり(Time is money)という言葉を再度心に留め、時間とマーケティングの関係について考察します。

時間帯ごとのお客様の特性

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久しぶりの更新になってしまいました。

税理士の本業のほうが繁忙期で、書く余裕がありませんでした。
おかげで書きたいネタはたくさんたまってますので、頑張って書いていきたいと思います。


今日は、昼と夜の時間の違いについてです。
コンビニ業界は、いまや最も競争が激しい業界の一つと言えるのではないでしょうか。

よって、ほとんどのお店が競合店が出店してきたという経験があると思います。
競合店ができると当然、売上・客数に影響が出てきますが、その影響は朝、昼の売上と夜の売上でどちらが影響が大きいのでしょうか。

もちろん、お店の状況や立地など様々な条件(もともとそのお店がファンとなるお客様を獲得していたかどうかなど)によっても異なりますので一概には言えませんが、私の中では一般的に、近くに競合店ができたら朝や昼の売上が夜の売上よりも影響を受けると感じています。

それはなぜかというと、朝や昼のお客様は一般的に、出勤中や昼休みの限られた時間の合間にきているという『時間の無い人』が多いため、近くの店に行くという特性があるからです。

対して、夜の時間はどうでしょうか。もちろん最初は新しいお店に流れるのですが、きちんとお客様をつかんでいるお店は、お客様がちゃんと戻ってきてくれる傾向があるように思います。

それは、もともと夜の時間にきてくださっていたお客様は、昼の限られた時間の中できてくれるお客様とは異なり、仕事帰りのある程度時間のある(選択肢のある)中で来てくれていたお客様だからです。

夕方以降にコンビニに行くことを考えてみてください。恐らく今いるところから家までの経路の中にあるコンビニの中で、自分が一番行きやすい、好きなところへ行くのではないでしょうか。
最近は、駅ナカにもコンビニがありますから、私でも家に帰るまでに五軒くらいのコンビニがあります。
ですから、競合店ができる前から、行きたくないと思ったところには、すでに行ってないんですね。

つまり、昼休みの限られた時間に、ランチのために行くコンビニは、近くにあり、早く買い物ができることが最優先ですから、より近くにコンビニができればそちらに流れる可能性は高いわけです。

以上から考えると、売る側の戦略としては、昼間は複数台のレジをフル稼働するなどして早く買い物ができる工夫を、夜は近くにあるコンビニだけでなく、場合によってはスーパーやドラッグストアも競合店になりますから、お店の特徴をアピールしてファンになってもらえる戦略が重要だと思います。
これらのことは、お客様の来店時間の長さにも影響を与えていると思います。お昼休みのお客様は、来店時間は比較的、短いと思いますが、仕事帰りのお客様はそれに比べれば長いと思われます。

ということは、昼休みに買っていただきたい新商品のアピールは、すぐにわかりやすいものを、夕方以降のお客様にアピールしたいものは、他の商品ともじっくり比較できるようなモノの方がよいかもしれませんね。
どの時間帯のお客様を大切にするというよりは、すべてのお客様が大切なのですが、時間帯ごとにその特性を理解し、それにあったマーケティング戦略が必要だと思います。
そして、この時間帯ごとのお客様の特性については、飲食店等の他の業界でもとても重要なポイントだと思います。

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