今までの経験から、マーケティング戦略を考えるにあたって「時間」という概念は切っても切れないものであると思います。そこで、先人の残した言葉「時は金なり(Time is money)という言葉を再度心に留め、時間とマーケティングの関係について考察します。

コンビニは「近いから」利用するのか?

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コンビニのM&Aに関するニュースが話題となり、コンビニの今後の成長性や、チェーンごとの今後の戦略などが取り上げられることが増えていると感じます。

そんな中、あるメディアが行ったアンケートが興味深かったので紹介したいと思います。

以下は、そのアンケートの抜粋です。

全国20~60代の男女1,000人を対象としたアンケート。

Q1.「いつも立ち寄る行きつけのコンビニがあるか?」

ある・・・67%

ない・・・33%

Q2.「"ある"と答えた方について、その理由はなにか?」(複数回答可)

家やよく行く場所の近く・・・90%

ポイントをためている・・・25%

以下20%以下

PBやオリジナル商品が好き

酒やたばこを扱っている

店員のサービスが良い

このアンケートは、コンビニM&Aが活発化する中で、その効果としてどんなことを期待するかということを主テーマとしていたため、上記の2つの質問について深掘りはしていないのですが、もし、コンビニオーナーがこの結果を鵜呑みにして、

「やっぱり、コンビニは近くじゃないと支持されないから、結局、立地しだいなんだ」

と考えてしまうと、大きな落とし穴に落ちてしまうと考えます。

確かに行きつけのコンビニがあると答えた方のうちの9割が、その理由を「近くにあるから」と言っています。その事実は間違いないかもしれませんが、もう一歩踏み込んで考えてみるとどうでしょうか。

今や、日本に5万店を超えたコンビニ。近くにあるコンビニも複数あるんだと思います。

僕は、人口2万人にも満たない田舎に住んでいますが、最寄りのコンビニといえるコンビニが4つはあります。

しかも、アンケート結果をよく見てみると、「家やよく行く場所の近く」なのです。つまり、都会に通勤している人なら、通勤途中のコンビニも含まれると思われるので、いわゆる駅ナカのコンビニ、会社近くのコンビニなども含めると「家やよく行く場所の近く」にあるコンビニは10店くらいはあるという人も珍しくないのではないでしょうか。

ということは、毎日10店舗ものコンビニの前を通っているのに、67%の人が行くコンビニは決まっていると言っているのです。さてさて、その理由はというと、「近い」ということだけではないと思うのは僕だけではないと思います。

だって、10店舗とも「近い」のですから。

「ポイントをためている」

⇒なぜそのチェーンのポイントをためるようになったのか

「PBやオリジナル商品が好き」

⇒近くの10店のなかには同じPBを売っている同じチェーンもあるとすれば、なぜその店なのか。

そのように深掘りしていくと、「近い」から利用していると答えた消費者が、行きつけのコンビニを利用する理由は、各チェーンが店舗運営の原則として掲げている

  • 品揃え
  • 清潔感
  • 鮮度管理
  • 接客

などの徹底度にたどりつくのだと考えています。つまり、アンケートの表面上の結果だけを鵜呑みにすると判断を誤ることもあるということです。

昔は、「近く」のコンビニは1店舗だけだったのが、今や「近く」の店は無数にあります。

最近のレベルの高い店は、上記の4つの原則に加えて、どうやって楽しさを演出しようかということを考えています。凝ったPOPや、お客様を楽しませる仕掛けが満載のお店もあります。

このことは、なにもコンビニ業界に限ったことではないと思います。

このように、アンケートも深掘りしてみると面白いですよね。

メディアが行うアンケートだけでなく、飲食店の席にあるお客様アンケート、セミナーアンケートなども工夫をして、お客様の気持ちの本質にアプローチできているかを考えてみると、経営をよりよくするヒントになると思います。

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