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ある時はコンピュータの製品企画担当者、またある時は?

旅のトラブル

2007/07/24

走るだけ走ったのであるが、自分が乗るはずの飛行機がゆっくりと搭乗口を離れる光景は今でも覚えている。万が一にもとは思ったが、イナカの便が一時間遅れたからといって、主要都市間の便のスケジュールは微動だにすることはなかった。うらめしい思いでノースウェスト機の離陸を眺めたのであるが、どうやって目的地にたどり着くべきかを考えなければならなかった。

ミネソタ州ロチェスターからの出張帰りに、ミネアポリス経由でカリフォルニア州サンノゼに行こうとした時のことである。当時友人がサンノゼにいたので、帰りに会うために立ち寄ろうと計画していた。運悪くロチェスター発の便が一時間遅れたために、乗り継ぐべきミネアポリス発の便に遅れたのである。ミネアポリス空港での、イナカの便と主要都市間の便の発着所は非常に離れており、普通に歩くと10分くらいかかるのではないだろうか。

まずロチェスターでチェックインした自分の手荷物の行方が気になった。ノースウェストのカウンターに行って調べてもらったところ、どうやら荷物だけは無事に間に合っていたらしい。持ち主が建物内をうろうろしている間に、荷物の方は手際よく目的の便にさっさと積み込まれてしまったのだ。これは何としても荷物を追いかけなければならない。代わりの便を探したところ、運悪くその日はサンノゼ行きの便はもうない。代替策が必要だ。別の航空会社を使うことも含めて検討したところ、サンフランシスコまでとりあえず飛んで、そこからレンタカーで行けばよさそうである。かつてサンノゼに住んでいた時分は何度も行き来した道だ。ドライブ時間は一時間半も見れば十分である。当初予定よりも大幅に遅れるが仕方ない。早速飛行機便の予約を入れ、友人宅に連絡して大幅に到着が遅れることを伝えた。さらに、サンフランシスコで車を借りたい旨レンタカー会社に予約を入れ、何とか方針が決まった。次にサンノゼのノースウェストに電話をかけ、とにかく絶対に取りに行くから、荷物はそっちで保管しておけよと念を入れた。まさかとは思うが、持ち主がサンフランシスコに向かったからといって、変に気を利かせて回送されては困るのである。空港の待合所からあちこちに電話をかけまくり、何とか方針が決まったのが一時間半後であった。

やっとの思いでサンノゼ空港にたどり着くと、ノースウェストのオフィスの照明は完全に消されている。ガラス張りの暗いオフィスの中で、周囲から差し込む蛍光灯の明かりに、僕のものであるはずの手荷物がぼうっと浮かんでいた。わずか数メートル先にあるだけなのに手が届かない。仕方なく次のノースウェスト便の時刻を調べ、オフィスが開くはずの時間に合わせて再度出向き、ようやく自分の荷物を回収できた。

僕にとっては非常に長い半日だった。10年以上も前の出来事なんだけれど、昨日の事のように覚えている。そしてこの出来事のお陰で、大抵の旅のトラブルには対応できるようになったような気がする。こんな目には二度と会いたくないけどね。でも、ちょっとだけ楽しかった。

安井賢克

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日本IBMで「System i」という名前のコンピュータの製品企画を担当しながら、製品の宣伝活動も積極的に行なっています。

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