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リンクトインと従業員満足度施策

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 本エントリは「リンクトインがワークスタイルを変え、会社にとって個人はお客様になる。会社の評価を高めるためにも、お客様である社員の満足度を向上し、卒業生にもずっと”愛社心”を持ってもらう必要がある。ここはビジネスチャンスになると思う」という内容のエントリです。


▼ブロガー玉置さんの指摘する企業と社員の関係の変化

 ブロガーの @sayuritamaki さんの記事が話題になっています。

「個人ブランドを会社がレンタルするという発想」
http://d.hatena.ne.jp/iammg/20111031/p1

 ビジネスパーソンにとって非常に示唆に富む内容と思っています。「組織から個人へのパワーシフト」は以前から指摘されてきていましたが、それが徐々に現実問題と化してきていることを感じさせられます。
 社員が大きな力を持ち、社員の持つ力が会社にポジティブな影響を与えるようになるにつれ、そういった社員に会社にいかにとどまってもらうかという視点が必要になるはずです。また、リンクトインのようなプロフェッショナルネットワークが張り巡らされると、「あの会社は有名だけど退職者があまりよくないと言ってたので志望しないでおこう」というように「会社に不満を持つ退職者が口コミで悪評を拡散する」という現象が増えてきています。(私のまわりで本当に増えてきています。そしてそういった悪評はネット上には驚くほど出てきません。)これは企業の採用戦略上、由々しき事態です。


▼従業員満足度関連サービスが重要性を増す

 ビジネス、特にテクノロジーが関わるビジネスでは一つ新しいプロダクトが出ると業界の構造がガラっと変わることがよくありますが、リンクトインのようなプロフェッショナルネットワークサービスが拡大することで状況が変わり、改めて注目されるサービスが既にたくさんあると思っています。

 今回の文脈で言うと従業員満足度関連のビジネスは徐々に再評価されてくるのではないかと思います。そして今は色々なインフラが整っているため、コンサルティングサービスが発展して「従業員満足度測定クラウドツール」のようなBtoBのサービスが出てくるだろうなと予測しています。こういったサービスが注目され、そしてクラウドサービス化されて安価で利用できるようになれば、「従業員満足度」やそれに関連した「アラムナイマネジメント」といった領域も本格的に浸透してくるのではないかと思います。このあたりのビジネスを既にされている方にはチャンスなのではないでしょうか。

 とはいえこの分野でも「ソーシャルリクルーティングするぞ!フェイスブックページ作った!OK!」という企業と組織戦略全体を見直すような企業に二分するといった、部分最適で取り組む企業と全体最適で取り組む企業で差が出てくるようにも思います。組織全体の戦略として従業員満足度向上を図るのか「半年に一回満足度を図るだけ」といった規模でやるのかで、かなり意味合いも変わってくるのではないかと思います。


▼おまけ:「社員のソーシャルメディア利用支援」という福利厚生

 三石さんのブログでソーシャルリッチについて触れられていますが、ソーシャルリッチを活用するための施策として「社員のソーシャルメディア利用を積極的に支援する」も福利厚生として捉えられるのではないかという仮説も持っています。
 ソーシャルメディアをきっかけにして得た評価やネットワークが自分のビジネスパーソンとしての価値やキャリア形成にポジティブな影響を与えるのが当たり前になるにつれて、「給料は安くてもいいから社外での活動をガンガンやらせてくれ」と考える社員がいてもおかしくないだろうと考えています。(私もかなりそういう考え方をしています。)それは例えば大きくない企業が残業禁止という体制を取ることで、「給料が安くても残業のない職場で働きたい」と考える求職者がいるように、ソーシャルメディア利用支援というのも一つの福利厚生、言い換えるならば、従業員満足度向上施策として捉えられることができるのではないかと思います。

 以上

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