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ブラジルがアメリカに次ぐ世界第2位に!facebookユーザー数でブラジルがインドを追い抜く

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2012年5月3日、ブラジルのfacebookユーザー数が4,634万人となり、アメリカに次ぐ世界第2位になったと米Socialbakersが発表しました。

つい先日までブラジルは、インドやインドネシアより下の世界第4位に位置していました。しかし、昨今の急速な成長により(例えば直近一ヶ月間では215万人、率にして4.88%の増加)、インド・インドネシアを追い抜いて世界第2位になったようです。

▼facebookのユーザー数ランキング[単位:万人](※第1位のアメリカ1億5,723万人を除く)
Ranking_users
※Socialbakersのデータを基に砂塚作成

▼参考:3月時点でのランキング
Ranking_march
※出典:Socialbakers

なお、ブラジルの4,634万人というユーザー数は、日本のユーザー数861万人の約5.4倍に相当します。(日本との人口比は約1.5倍ですので、単純な人口の差によるものではないことは分かります。ネット普及率は日本よりも低いのにも関わらず、です。)

また、直近3ヶ月間の増加数のランキングでは、ブラジルが世界第1位となっています。3ヶ月間で843万人増加しており、他国に比べてダントツの増加数である事が伺えます。日本も184万人で世界第3位の増加数と健闘しているものの、その日本の増加数の4.6倍に相当します。

▼直近3ヶ月間の増加数ランキング[単位:万人]
Ranking_growth
※Socialbakersのデータを基に砂塚作成

これまでこのblogでも、ブラジル人のfacebookへの親和性の高さや活用法を交えつつ、その現状をお伝えしてきたので(未読の方は下記をご参照ください)、この結果にはもちろん納得ですし、1位の相手はfacebookお膝元のアメリカなので、なんだか実質的には「世界1位!」に近い、どこか爽快な気分です。

※facebook関連の過去記事

  • その発想はなかった!? ブラジル人のSNS活用術
  • 「シェア」の単位は万!ブラジルにおける驚異的なfacebookの拡散力
  • 塗り替えられたSNS勢力地図、ブラジルでもfacebookがNo.1に
  • ついに時代は検索からSNSへ?ブラジルでfacebookがgoogleを上回る

    なお、発表元であるSocialbakersもこちらの記事で「Congratulations To Brazil」と祝しています。そんなコメントの影響もあってか、きっとブラジル人も僕と同じ感覚なのでしょう、各メディアも「アメリカに次ぐ世界2位になった!」と一斉に報じていました。



    ■では、一体誰が使っているのか?

    アメリカに次ぐfacebookユーザー数、では一体誰が使っているのか?
    まずは年齢別で見てみると、18〜24歳という若年層が多いようです。これは肌感覚にも一致します。新しいもの好き、コミュニケーション好きな若年層を中心に、普及が進んでいるようです。

    ▼ブラジルのfacebookユーザー数の年齢別シェア
    Age
    ※Socialbakersのデータを基に砂塚作成

    参考までに日本のfacebookユーザーの年齢別シェアと比較してみると、日本よりも若干年齢層が若い事が分かります。ブラジルのピークが「18〜24歳」であるのに対して、日本のピークは「25〜34歳」です。また各年齢層ともに一回りブラジルの方が若年層の比率が多いようです。facebookの活用法の差などの特殊要因というよりは、高齢化社会の日本と、まだ三角形に近い人口ピラミッドを維持しているブラジルの差かもしれません。

    ▼日本のfacebookユーザー数の年齢別シェア
    Age_jp
    ※Socialbakersのデータを基に砂塚作成

    また男女比別で見ると「男:女=46:54」という事でほぼ半々、若干女性が多いという状況です。こちらも特に違和感はないかと思います。参考までに、日本を含む他国と比較してみると、ブラジルはアメリカの男女比に近い構造のようですね。

    一方で、これまで世界2位・3位であったインドやインドネシアは「過半数が男性」ということで、やや男性への偏りが大きく、一癖ありそうな印象があります。この2カ国にはあまり詳しくないものでその背景までは分かりませんが、これらの国に比べると「ビジネスでfacebookを活用する」のは、男女比の観点だけで見るとブラジルの方がやりやすそうですね。(もちろんそれ以外の観点も重要ですが)

    ▼代表国のfacebookユーザー数の男女別シェア
    Sex
    ※Socialbakersのデータを基に砂塚作成



    ■なぜ君は、Facebookユーザー数世界2位になったブラジルを目指さないのか?

    ここまでご覧頂いて、ブラジルのfacebookは、

  • ユーザー数がアメリカに次いで多いこと
  • ユーザー数は今もなお急速に増え続けていること
  • ユーザー分布に偏りはなさそうなこと(年齢・性別)
    はご理解頂けたかと思います。

    となると、個人的に気になるのは、
    「その割には、ブラジルに進出しているネット企業が少ない」
    という点。

    なぜなのでしょうか?大手では楽天のみ(GREEは参入発表済ですがまだサービス開始していない)ですよね。中小でもほとんど耳にしません。

    ちなみに先日、『なぜ君は、Facebookユーザー数世界トップのインドネシアを目指さないのか?』といったタイトルのイベントが、日本で開催されたと聞いています。個人的にはせっかくのこういうタイミングなので、この刺激的なタイトルに便乗して、声を大にして言いたいところです。

    『なぜ君は、Facebookユーザー数世界2位になったブラジルを目指さないのか?』と。

    お待ちしております。

    では。
    Até mais!




    ▼砂塚裕之



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