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決して最先端ではない、けれど日常生活で人びとの役に立っているIT技術を探していきます。

究極化するカスタマイゼーション

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今年のクリスマス、子供に贈るプレゼントは何にしよう……と悩まれている方、こんなサービスはいかがでしょうか:

Gravanity books for kids (Springwise)

紹介されているのは"flattenme"というサービス。直訳すれば「私を平らにして!」という意味ですが、もちろんダイエット系の話ではありません。子供の写真をアップロードすると、その写真を絵本の登場人物に当てはめ、世界に1つしかない本を作ってくれるというもの。高性能のデジタルプリンティング技術を活用することで、1冊1冊異なる内容で製本することを可能にしているとのこと。こちらのページでサンプルを確認することができるのですが、それなりに(?)よく合成されていますね(下はそのスクリーンショット):

flattenme 絵本の内容は何種類か選べるようです(中には子供だけでなく、ペットの写真を当てはめられるものも)。また子供の顔を当てはめた登場人物の名前を、好きなものにカスタマイズすることも可能。そういえば日本にも、子供の名前を主人公の名前に置き換えて絵本を作ってくれるサービスがありますが、flattenme はそれを一歩進めたアイデアと呼べるでしょうか。ちなみに左のサンプルは海賊の話なのですが、中に登場する海賊のコスチュームや小道具をちゃっかり販売しています。絵本の中で海賊になったら、こんどは現実で海賊ごっこを!ということですね。なかなか商売がお上手で。

これで思い出したのですが、以前「オリジナルのラブソングを歌ってくれるサービス」というものがありました:

なんでも作ってもらえる世の中? (POLAR BEAR BLOG)

こちらはウェブサイト上で歌詞をカスタマイズすると、その内容を実際の歌手が歌ってデータ化してくれるというものですが、日本なら話題の「初音ミク」「鏡音リン」に歌わせることで全自動化ができるかもしれません。

デジタル技術が進歩することで、様々なカスタマイゼーションが可能になってきました。それは既に自明のことですが、上記のような事例は、それがさらに究極化する可能性を示しているのかもしれません。例えば「初音ミク」もそうですが、最後まで人間がやらなければならないだろうと思われていた作業(画像から顔の部分を判断して抜き出す、など)が予想以上のスピードで機械化されています。そういえば先日、略地図を自動で作ってくれる「ALPSLAB 略地図」なんてものも登場しましたし、「誰かのためだけに存在する、世界にたった1つの何か」をつくるサービスが来年は急増するかもしれません。

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