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DS/Wiiのヒットで、ソフトの売り方も変わる?

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ニンテンドーDS、Wii のヒットにより、開発されるゲームソフトに変化が起きていると言われます。いわゆる「ゲーマー」という、コアなゲームファン向けの内容から、より一般人に受け入れられる内容へという変化ですね。それに伴って、ゲームソフトの「売り方」というのも変わっていくのかもしれません。今朝の日経新聞に、短い記事ですがこんなものがありました:

教養実用ソフトで著名人起用続々・DS用など信頼性重視 (日経ネット)

ゲームソフト会社が、著名人の名前をタイトルに被せたソフトを相次いで発売する、というニュース。ネットの記事では、テクモの『DS西村京太郎サスペンス』しか紹介されていませんが、紙面ではコナミの『佐伯チズ式 夢美肌』、マーベラスエンターテイメントの『松田忠徳 温泉教授監修 全国どこでも温泉手帳』なども取り上げられていました。「ゲーム内容の信頼性を高めるために、専門家が起用されている」と記事は分析しています。

僕はゲーム業界にいるわけではないので、あくまでも個人的な経験なのですが、これまでゲームを買うというと「ゲーム雑誌で『面白い!』と紹介されているのを目にする」「ネットのゲーム紹介記事(特に ITmedia!)を読む」というのが興味を持つきっかけ/「これを買おう」と決断する根拠でした。しかし教養実用系のソフトがターゲットとしている人々というのは、ゲーム雑誌やITニュース系サイトの読者とは限りません。そこで、従来の宣伝手法が届かない人々に興味を持ってもらったり、内容を信頼してもらうために著名人が起用されているわけですね。

こういった手法は、どちらかと言うと書籍を売る感覚に近いのではないでしょうか。「○○さん監修」「○○教授考案」みたいな名前が被さっていると、立ち読みでパッと手に取ってもらい、「これは良さそう」と感じてもらえる、と。内容もミステリや観光ガイド、美容ガイドなど書籍に近いですから、これからは企画立案やタイトルの付け方に出版社のノウハウが活かされることになるかもしれません。

そうなると、売る場所もゲームコーナーではなく、書店の「美容コーナー」「ガイドブックコーナー」に書籍と一緒に置かれる、なんてことも増えるかもしれませんね。また観光ガイド系ソフトであれば高速道路のサービスエリアで、美容ガイド系ソフトであれば美容室/エステでなど、様々なチャネルを通じて売られることも起きてくると思います。数年後には、もっと意外な場所、意外な売り方でゲームソフトが販売されているのではないでしょうか。

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