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【思考実験】ロケーション・フリーな本は実現するか?

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クリスマスは終わってしまいましたが、相変わらず物欲が刺激されまくりです。それがボーナスシーズンに当て込んだ広告・宣伝のせいなのか、単に自分が欲深だからなのかは分かりませんが、今日もこんな製品が欲しくなってしまいました:

動画で見る「ドキュメントスキャナ」:前編 (ITmedia Biz.ID)

書類を大量かつ高速に読み取って電子化できるという「ドキュメントスキャナ」。以前、買ってきた本をWEBから読めるようにできればいいのにというエントリを書いたことがあるのですが(ロケーションフリーの時代)、これがあれば「自宅にある書籍・書類などを電子化し、いつでも・どこでも読みたいときに読めるようにする」という夢が実現できそうです。と思っていたら、同じようなニーズがあるようですね:

このほか、パーソナルユースでは、裁断した書籍やマンガを本製品で読み込ませて画像ブラウザで読むといった使い方もあり、むしろこうした使い方がドキュメントスキャナの人気を後押ししている感もあるほど。

これはまさしく「紙のロケーション・フリー」が待望されているに他ならない!と勝手に判断し、ドキュメントスキャナというハード以外に、どんな要素があればもっと便利か考えてみたいと思います。焦点を絞るために「市販の本をロケフリ化する」という前提で、最近オルタナティブ・ブログで流行り(?)の【思考実験】という位置付けにしてみました。

※【ツッコマビリティ免責事項】著作権については知識が無いので、「書籍を電子化してWEB経由で閲覧することが許されるか?」についてはまったく考慮していません。「そんなの著作権的にあり得ない」というツッコミ、大歓迎です。

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1. ドキュメントスキャナ/裁断機の貸し出しサービス

昨日のエントリで"HaaS (Hardware as a Service)"という造語をつくってしまいましたが、ドキュメントスキャナはまさしく「必要な時にだけ使いたい」という製品だと思います(個人にとっては)。ITmedia の記事にもある通り、「ニュースサイトやブログでの評価を読むと便利そうなのは分かるが、実売価格は5万円前後と衝動買いにはハードルが高め」。ならば使った時間・スキャンしたページに応じて使用料を払うというサービスがあったら便利ではないでしょうか。ついでに個人用に裁断機を購入する人もまずいないと思うので、裁断機を貸してくれるサービスも。

2. 背表紙が取れやすい/スキャン・OCRしやすい本

いや待てよ、そもそも背表紙が取れやすい本があれば裁断機がいらないのでは?ついでにスキャンや、その後のOCR処理がしやすい構成・色使いになっていれば便利でしょう。現状ではそんな配慮をしてくれる本はあり得ませんが、もし「買った本はスキャナで電子化して保存」という行動が一般化したら、電子化しやすいことが売りの1つになるかもしれません。

3. WEBに直結しているスキャナ

「電子化する->外出先で利用する」というのが目的だとした場合、電子化したファイルをローカルPCに保存しておいても意味がありません。スキャンしたファイルをすぐにWEB上に保存してくれたり、はたまた自分自身がストレージとなりWEB経由のアクセスを可能にしたりと、「ローカルPC->WEBに移動」という手間を省く工夫は様々なものが考えられると思います。1.と組み合わせて「本を提出すると、スキャンしてWEB上の専用スペース(依頼者本人しかアクセスできないように認証がかかっている)にファイルを永久保存してくれるサービス」なんてのも考えられるかもしれません。

4. ケータイで読みやすい形への自動フォーマット

ケータイでもマンガが読める時代です。せっかくロケフリ化するならば、手元にPCが無くても呼び出せるようにケータイ対応しておくべきでしょう。これも様々な手法が考えられると思いますが、個人的には3.と組み合わせて、「電子化された書籍が保管されているWEBスペースにケータイからアクセスすると、アクセスに使った端末・端末に搭載されているブラウザ/リーダーに最適化された形で表示される」ところまで対応してくれると便利かなぁと思います。

5. そもそもコンテンツに対するお金を払えば、どんな姿でも出力できるようになっているのが理想では?

最後は1~4全てを否定する内容なのですが、そもそも出版社の側で書籍を電子化しておけば、購入者の側で手を煩わす必要はないはずです。例えばある本を書店で購入すると、その本をWEB上で読めるサイトのID/パスワードが手に入り、いつでも・ケータイからでもアクセスできるようになっていれば消費者の手間はなくなります。WEBサイトでのHTMLとCSSの関係のように、コンテンツとその出力方法が分離されて、コンテンツに対価を払えばユーザーの側で自由に出力方法をコントロールすることが(製本して読みたいときは製本が、外出先で読みたいときはケータイの画面への表示が)可能になるというのが究極の理想ではないでしょうか。

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と思うままに書き連ねてしまいましたが、今後も紙とネットの間を橋渡しする製品/サービスが次々に登場することでしょう。上記で書いてあるような内容も意外と早く実現したり、あるいは想像をはるかに超えるモノが登場するかもしれません。2007年も面白い製品/サービスにどんどん目を向けていきたいと思います。

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