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「入りやすさ」への配慮

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男性読者のみなさん、「男性化粧品」って使ってますか?恥ずかしながら、僕はかなり興味があるのですが、うちの奥さんに相談したところ「気持ちワルイ」で一蹴されました。いや、変な色気を出したいわけではなくて、単に髭剃り後のヒリヒリが気になっているだけなのですが・・・こういう反応をされると「やっぱり男が化粧品なんて恥ずかしいんだ」と感じてしまいます。

そんな状態なので、化粧品を買いにデパートに行くなんてもってのほか。自分ではなく奥さんへのプレゼントを買うためであっても、化粧品コーナーに立ち入るのにはかなりの勇気が必要になります。しかしロンドンには、男性専用のスパが登場して話題を呼んでいるのだとか:

Nickel Spa London

ニューヨークに本店のある"Nickel Spa for Men"のロンドン支店。雑誌『Pen』の最新号で紹介されていたのですが、面白いのは店内にボクササイズの施設が用意されていて、待ち時間に使えるようになっているところ。あたかもジムに通うような感覚でお店に入れて、恥ずかしさや違和感を取り除くことができる・・・という仕掛けのようです。

話は変わって、こちらは資生堂の男性用化粧品のサイト。ここでもちょっとした工夫を見ることができます:

SHISEIDO MEN

「肌情報」というコーナーに注目して欲しいのですが、ここでは図表やデータを駆使した解説が7ページに渡って展開されています。下図は2ページ目のスクリーンショット。まるで会社の資料を見ているかような気分がしませんか?

僕も奥さんが買ってくる女性誌をパラパラと見たりするのですが、ここまで理論に徹しているというのはあまり目にしたことがありません。これを読んでいると、化粧品というより医薬品を買うような感覚にさせられ、次第に恥ずかしさというものがなくなってきますよね。

「男性の化粧品」のように極端な例でなくても、ある製品やサービスが新しい顧客を手に入れるためには、彼らが感じる心理的抵抗感を解消してやる必要があります。製品/サービス自体がどんなにすばらしいものであったとしても、まずお客様に第一歩を踏み出してもらわなければ、それを利用してもらうことはできません。「敷居を下げて入りやすくする」という手法にどのようなものがあるか、男性化粧品の例に学んでみても面白いのではないでしょうか。

ちなみに僕は書店でも女性誌を立ち読みしたりするのですが、会社帰りでスーツ姿だったりするとかなりジロジロ見られます。CREAの旅行特集号とか、女性誌売場以外に置いてくれてもよいものもあると思うのですが、何か工夫してくれないでしょうか・・・。

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