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長年相場を見続けてきた現役の情報部長が相場について語ります。

消費に変化が・・・?

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 米国市場が堅調となったことや円安を好感して大幅高となりました。昨日の相場で底堅さが見られ、節目を抜けかかっていたことで、一気に節目を抜けて大きな上昇となったものと思います。節目を抜けたことで出遅れ銘柄を物色する動きや値動きの良い銘柄を買い急ぐ動きもあり、買い先行となった後も値持ちの良い展開となりました。海外で商品相場が堅調となったことを好感する動きもあり、先高期待もあってほぼ全面高となりました。

 大幅高となる相場でファーストリテイリング(9983)が傘下のカジュアル衣料店の昨年12月の既存店売上高が前年に比べて大きく減少、5カ月連続で前年を下回ったことが嫌気されて売られました。一方で同じようにカジュアル衣料を扱うユナイテッドアローズは3カ月連続で既存店売上高が前年を上回ったことが好感されて大幅高となりました。前年の水準の問題もありますが昨年春頃から、明らかに消費動向に変化が見られると思います。

 昨年後半はエコポイント騒ぎやエコカー減税などの問題が大きく取りざたされて消費の変化に言及する向きも少なかったのですが、百貨店の売り上げが底入れ感が出るなど大きく変化している可能性が高いのではないかと思います。ファーストリテイリングが大きく売られた理由をあれこれ考えるよりも、芳しくない既存店売上高を見て、ひょっとしたら、大きな変化が見られるのではないかと考えることが大切だと思います。

 これまでは「生活防衛」などと言われて、とにかく「安ければ良い」と言うような風潮もありましたが、「一点豪華主義」や「プチ贅沢」など、消費に変化が見られると言うことはこれまでのデフレの大きな流れに変化が見られると言うことなのかもしれません。昨日、まぐろの初せりの話題もありましたが、高級マグロを食べにいけるような人がお金をどんどん使うようになれば、お金が動き出し、お金を貯め込むだけではなく、あちこちで「プチ贅沢」が見られ、デフレも脱却できるのではないかと思います。

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