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長年相場を見続けてきた現役の情報部長が相場について語ります。

「掉尾の一振!?」

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 米国市場は堅調、為替は若干ユーロで円高となったのですが、落ち着いた展開となり、外国人も買い越しと伝えられたのですが昨日の大幅高の反動もあって売り先行となりました。その後は商品相場高に反応するような動きは見られるものの、特に売り買い偏らせるような材料に乏しく、クリスマス休暇中の休日の前とあって持高調整の売り買いが中心で方向のない展開となりました。昨日のまとまった買い、一昨日のまとまった売りのように売り買いどちらかに偏るような持高調整もなく、最後まで方向感はありませんでした。

 平成に入ってから年末のこの時期は「天皇誕生日」とクリスマス休暇が重なり、休日モードとなることが多くなったような気がします。特に外国人などは12月の先物・オプションのSQ(特別清算指数)算出が終わると、休暇に入るなどと言われています。実際に本当に休暇に入るような向きがそれほど多いと言うことではないのでしょうが、何となく年末独特の雰囲気になって来るから不思議です。

 12月は上昇することが多いと以前述べましたが、上昇する=陽線となることが多いということは月末にかけて買われると言うことで、前日に比べて高いか安いか実際に過去の動向を見て見ると、16~19日の間は軟調となることが多く、25日以降は高いことが多いのです。20日までは12月決算の年金などの手仕舞い売りなどもあるのでしょうし、年末は「掉尾の一振」となることが多いようです。新年度に対する期待も強いと言うことなのでしょう。

 日経平均が、前日に比べて上昇となった確率は、16、17、19日が40%台前半であり、25、26、28、29日が60%台後半から70%を超えており、特にクリスマスが終わってから高いことが多いことがわかります。もちろん、今年も同じような展開となると決まったわけでもないのですが、株式投資は投資家の心理状態を示したものと考えると、「年末・年始」と言う特別な日を迎える心理状態は変わらないものと思われ、大いに参考になるのではないかと思います。

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