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長年相場を見続けてきた現役の情報部長が相場について語ります。

振れば土砂降り・・・。動けば大きい!?

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 米国市場は方向感はなく、為替も小動きとなったことから、方向感のない始まりとなりました。為替の動きには反応が鈍く、外国人が買い越しと伝えられても買い急ぐ動きもなく、方向感のない展開が続いていたのですが、後場に入ると、中国株式市場が金融引き締め懸念や北朝鮮や韓国との問題などから売られたことを受けて手仕舞い売り、見切売りが嵩んで軟調となりました。手掛かり難のなか、値持ちの良い相場が続いていたこともあり、クリスマス休暇、年末を前に手仕舞い売りも嵩んだものと思います。

 動きのない展開が続いていただけにちょっとした材料に敏感に反応するようです。中国が実際に金融引き締め傾向にあることを示したわけでもなく、北朝鮮に動きがあったわけでもないのですが、中国株の下落の理由を過大に憶測するように売りが嵩みました。そもそも、中国の株式市場が中国経済の実態を示しているわけでもなく、中国株式市場が乱高下となると、何らかの材料を探しては追随するような動きも出てくるのでしょう。

 先週一週間、まったくと言っていいほど動きがなかったことで、指数は動き始めると動いた方に大きな動きとなるのだと思います。「保ち合い(もちあい)」の相場は「放れた方に付け」と言うのが定石ですが、非常に狭い範囲の保ち合いであっただけに、動きが出ると一斉に、敏感に反応してとりあえず反応してから、材料を探すと言うような感じです。それでもまだ先々週末の大きな陰線の中での動きと見られ、取り合えず動いては見たものの材料不足ということなのだと思います。

 しっかりと方向感を持って売買しているような参加者が少なく、目先の動きについて行くような参加者が多いことで動きのないときはまったく動きはなく。いったん動きが出ると大きな動きとなって来るのでしょう。本日なども手掛かり難で誰もが「今日も動かない」と思っていただけに中国株の動きに材料を付けて、敏感な反応となったものと思います。目先的な過熱感も強いことから、幕間つなぎ的に買われた小型銘柄以外は売り材料に敏感になってしまったものと思います。

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